BLACKBIRD / CREWNECK SWEAT SHIRT
先日、偶然ちぎり絵の展示を見ました。想像するちぎり絵とは異なり、それはまるで絵画のようでした。どこか手の温かみが感じられ、ホッとするような、そんなちぎり絵でした。改めてこのスウェットを見た時、少し近い感覚になりました。ツイードやコットンやメルトンなど様々な織物で表現されていて、”手”を感じます。それが洋服になるととても身近な存在になります。着るという行為自体の楽しみがさらに増していくような気がしました。そんなBLACKBIRDのスウェットです。
Slopeslow / COWICHAN SWEATER
様々な色の糸が複雑に絡まり合うことで生まれる色。まるで絵の具みたいだなぁと思います。ヤク12本、ラムウール24本。それを掛け合わせ、限界まで目を詰めて、手編みで作られています。ずっしり、がっちり。肌触りはまるでカシミアです。こんな作り方なので、暖かいのはもちろん、自重で垂れずにメルトン並みの保形力があるそうです。だから着用してもその重さを感じないのです。レザーのように、とても着込み甲斐があります。毎年、冬が楽しみになりそうです。
Slopeslow / OLD STYLE CARDIGAN
暑がりで寒がりの僕は昔からカーディガンはよく着ていました。セーターとは違い、暑くなったらすぐ脱げて、寒くなったらパッと羽織れる。あとは”ちゃんとしてそう”な感じに見えるような気がしていました。僕にとってはとても理にかなった洋服です。このカーディガンを見た時、昔着ていたものと雰囲気が近いように感じ、懐かしい気分になりました。アメリカの40-50年代のあの雰囲気。それを研究し突き詰めた新しいプロダクト。純粋に着たいと思いました。糸はヘンリーネックと同じDRY WOOL。カリカリに強撚した糸を編み立てています。シャリシャリ、モチモチ。OLD STYLEではあるけれど新しい。そんなカーディガンです。
Slopeslow / GOB SWEATER
シェットランドウールと聞くと暖かいと想像します。防寒性がありしっかりしているイメージです。毛がしっかりしているからこそ、チクチクするのは避けられません。しかし、このシェットランドウールは思っているチクチクがありませんでした。あえて強く撚りをかける事でドライタッチにして、チクチクの原因となる差し毛を少なくしているそうです。元々丈夫な糸がさらに丈夫になって、肌あたりが良くなる。素材の特性を活かしながら異なる側面を生み出す。ただただ凄いなと感じました。デザインはアメリカ海軍のGOBセーター、この落ち着いた赤が目に止まりました。
2025.11.24
クルーキットのコートにHollie WardのジャケットにCOMOLIのサーマル、daisuke tanabeのベンタイルのパンツ。靴はPETROSOLAUMのHIDDEN DERBY。部屋の中でツイードのジャケットはまだ少し暑い。けど着心地が良いから着たくなる。本当に良いジャケットだ。イベント最終日。お店を開けようとすると前にYさんが歩いていたので、入ってもらう。今日は娘さんとお出かけの予定だったけど、化粧が上手くいかずもう行かない!となったので来てくれたらしい。daisuke tanabeを見たり、今後入ってくる洋服の写真を見る。僕が着ていたHollie Wardのジャケットを試着する。『この古い感じが良いですねぇ、年齢的にもこういうの着たい。』と言われるも、ちょっと狙っているコートがまだ届いていないので検討するとの事。そのコートとも合いそうだなぁと妄想する。以前何度か来られた事のある方が来店。daisuke tanabeは知らなかったらしく、二人で可愛い!と言い合っている。シルクのヘリンボーンが気になるようで全て試着してくれた。丈の短いブルゾンが気に入った様子。ムートンのキャップも被る。こっちもしっくりきているようだ。『ジャケットは買いやろ?』とお連れさんが言うと『えー、帽子も欲しい。。』と悩みながら持っているコートと帽子が合うか、ジャケットと何が合うか二人で言い合っているのを遠くから眺める。たまに意見を言う。それを何度か繰り返し、決断する。夕方デザイナーの大祐くんが来る。期間中どうだったか、こんな事があった、こんな人が来たとか色々話をした。何となく目標としていた売り上げも大きく上回ったので良かった。次は少し違ったやり方でイベントが出来たら良いなと思う。
2025.11.23
TochcaのGuidiアノラックにrenomaのロンT、daisuke tanabeのベンタイルのパンツ。PETROSOLAUMの象革のブーツを履く。アノラックはもう大分着ているけど、天崎さんのアノラックを見るとまだまだだなぁと感じる。ほぼ毎日着ないとあそこまではいかない。今年こそは!と思うけど、色々着たくなってしまうので気長に頑張ろうと思う。
2025.11.22
Hollie Wardのジャケットの中に白T、daisuke tanabeのブラックデニム。SONOMITSUのボタンブーツを履く。今日は阪神タイガースのパレードが御堂筋で行われている。2年前?もそうだったけど、御堂筋に人が一杯で移動できない人たちがこの丼池筋を通る。ガヤガヤしている平日以上の人通りだ。しかしお店が忙しくなることはない。阪神という目的があって来ている人がふらっと入ってきて洋服を買うことはほぼないと思う。前もそうだったことを思い出す。駅も一杯だから本町に来る人が実質少なくなるのだ。という訳でそんな人通りをきみえと一緒にぼーっと眺めている。外の世界と内の世界が大きなガラス戸を隔てて区切られている感じ。あっ、そういうお店だったんだ。そんな事を考えながら眺める。それも悪くない。パレードが終わり、いつもの丼池に戻った頃、TくんとHさんが来てくれた。Tくんはdaisuke tanabeを一通り試着する。Hさんはクルーキットの手縫いのコートを見にきてくれた。あまりにも格好良すぎた。裏っ返してブラウンを表にするとチラッとチェックが見える。それがまた良い。写真すら撮れなかったけど、そういう洋服があっても良いよね。と思う。お店に来て、知らないものに出会う楽しさは変え難いものなのだ。
2025.11.21
Hollie Wardのジャケットににdaisuke tanabeのベンタイルパンツ。PETROSOLAUMのサイドゴアを履く。Iさんが来店する。前にムートンのスカートの話をして、気になると言われていたけど完売していた。残念そうにしていたけど、ムートンの巻物とフライトキャップを試着する。目がキラキラしていた。前回迷っていたwritten byのカーディガンに合わせてみては?と持っていくと『いやいや欲しくなるから、これの事触れなかったのに〜』と合わせてみる。スカートより安いから良っかーという事になる。週末に来てくれたYさんも来店。ムートンのジャケットをどうしようか悩んでいたけど、『北海道によく出張行くからめっちゃ着ると思うんですよねぇ。買うつもりで来たんですけどね。』と自分に良い聞かせているようにも見えた。袋を用意していると、『そのまま来て帰るので袋良いですよ!』と。自宅が近くなので着て帰り、置いて来るとの事だった。羨ましい。。夕方過ぎにHくんが来店。彼もパートナーさんと週末に来てくれていた。その時はAVMのマリッジリングをつけました!と見せに来てくれた。新婚旅行でフィンランドに行くそうで、ムートンのフライトキャップの写真を見てこれだ!と思ったらしい。週末は決めきれず、持ち帰っていた。『これ被ってフィンランド行きます!』そう言ってくれた。人が物を買う理由は色々ある。その理由をこのお店で見つけてもらえているのは本当に嬉しいと思う。きっとその理由があれば、記憶として残っていくと信じている。
renoma / BOURG L `ABBE
少し前にシティガイドを見て、とフランスのパリから少しお年を召された男性が来られました。生地がくったりと馴染んだコートを着ていました。裾が広がっていなくてスッと縦のラインが美しくて、襟にカラフルなストールを巻いていてバッグもシューズも何一つ度無駄がなかった。年々、服にも利便性ばかり求めてしまっている。”好き”とか”気に入った”とかそれって理由もなく楽しいなと彼を見て思った。それに、上質なカシミアのニットを着た時はダウンって訳にはいかない時もあると思う。もちろんどのように合わせるかは自由で無限だけど、クラシックな1枚を手元にあるってだけでこの先歳を取るのが楽しくなる気がします。




































