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ZODIAC / 1960’s Sea Wolf Ref.3080B

ロレックス『サブマリーナ、ブランパン『フィフティ・ファゾムス』と同年の1953年にファーストモデルが発表されたシーウルフ。他の2モデルがダイバーズウォッチとしては一般的なねじ込みリューズやスクリューバックケースにより防水性を高めているのに対し、シーウルフはねじ込みではないノーマルリューズにスナップバックケースながら同等の20気圧防水を実現しました。ダイバーズウォッチ黎明期から現代までその系譜を連ねるゾディアックを代表する傑作モデルです。多種多様なバリエーションが存在していますがこちらは60年代後半に製造されたと思われるベークライトベゼルを備えた1本。特徴的な12・3・6・9の三角形の夜光インデックスや大型のドーフィン針は初期シーウルフから続くアイコン的なデザインです。ベークライトは割れたりヒビが入るなど痛みやすい素材ですがこの個体は全体的にコンディションも良好で大きな損傷はありません。落ち着いた光沢のあるブルーグレーのベゼルとブラックダイアルとのバランスも絶妙で他にはない個性的なデザインです。搭載するムーブメントはA.Schild社のムーブメントをベースに改良されたCal.70-72。自動巻き機構はDoxa、Eberhard、Favre-Leuba、Girard-Perregauxという錚々たるメーカーと共同で開発され、時刻調整時に秒針が停止するハック機能を備えるなど実用性も高いムーブメントです。

ZODIAC
1882年、Ariste Calame(アリスト・カラム)がスイス ジュウ渓谷のル・ロックルに前身となる工房を設立する。当初はFavre-Perretなどの下請け工房であったが、1908年に現在のZodiacに社名を変更し自社の懐中時計の製造を行うようになる。この頃から自社ムーブメントの開発もスタートし1924年には独自のキャリバー1617を搭載した薄型懐中時計を発売した。1930年代に入ると腕時計の製造を本格化し10.5Ligneの小型ムーブメントながら8日間という驚異的なパワーリザーブを実現したキャリバー1551や、Z-Clipとよばれる独自の耐衝撃システムを開発。耐震装置もロングパワーリザーブも現在の時計製造にも繋がる重要なポイントであるが、ゾディアックはこれらの開発にいち早く取り組んでいたメーカーのひとつであった。さらにゾディアックはスポーツウォッチの開発に力を入れるようになり1949年にパワーリザーブ機能付きの自動巻きモデル『Autographic』、そして1953年には20気圧防水と回転式のベゼルを備えた本格的なダイバーズウォッチである『Sea Wolf』を発表。ブランパン『Fifty Fathoms』やロレックス『Submariner』と同年に発表されたシーウルフはダイバーズウォッチ黎明期を彩った名作ダイバーズウォッチとして今も同社を代表するモデルとして知られている。その後も透明円盤状にプリントされた針がまるで人工衛星のように文字盤上を周回するその名も『Astrographic』や、コウモリが翼を広げた姿に見えることから通称バットマンとも呼ばれる特徴的な変形ケースを採用した『Olympos』など独創的なモデルを数々世に送りだしたが、クオーツショックの影響もあり一度は倒産。現在はフォッシル・グループの傘下となっている。

ZODIAC / 1960’s Sea Wolf Ref.3080B / ¥242,000-
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