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ZENITH / Port Royal

近年はレクタンギュラーモデルを中心に人気を博したゼニスのポートロワイヤル。ゼニスのアイコンとも言えるエルプリメロを前面に打ち出したクロノマスターや、シンプルかつエレガンスも感じさせる洗練されたドレスラインであるエリートなどと比べると少々影の薄い存在であったこのシリーズは2010年代半ば以降残念ながら実質休止状態となっていますが、その歴史は長く始まりは1950年代まで遡ります。そのファーストモデルはヌーシャテル天文台コンクールにて1950年~1954年の5年連続1位に輝いた実績を持つ同社の手巻きムーブメントの最高峰であるCal.135を搭載した特別なモデルでした。今回ご紹介するのは多彩なモデルがラインナップされていたポートロワイヤルシリーズ最盛期といえる70年代に製造された1本。僅かにカーブを描くシンプルなトノーケースにラウンドダイアルの組み合わせが70年代らしいデザインです。同モデルはダイアルカラーがブラック・ホワイト・ブルーの3色ありこちらは中でも希少なブルーダイアルの個体で、ややグレーがかった上品なブルーは過度に主張し過ぎることなく静かに腕元を彩ってくれます。搭載するCal.49.0は信頼性の高いETA社のムーブメントをベースにしており、構造上厚みが出やすい自動巻きながら比較的薄型の設計となっているおかげで時計全体の厚みもおよそ8.5mmに抑えられています。ハック機能と日付の早送り機能も備えているので実用性の点も十分でしょう。


ZENITH

1865年、ジョルジュ・ファーブル=ジャコ(Georges Favre-Jacot)によりスイス時計産業の聖地、ジュウ渓谷のル・ロックルに設立された時計製造工場Manufacture de montresからその歴史は始まる。ムーブメントまで含めて自社一貫生産をするマニュファクチュールとして高い技術力を誇り、中でも1969年に発表され今も改良を重ねながら採用され続けている自動巻きクロノグラフムーブメント「El Primero(エルプリメロ)」は名機として名高い。さらに36000振動/時=10振動/秒のハイビートクロノグラフムーブメントであるエルプリメロは世界で初めて1/10秒単位の計測を可能としたムーブメントでもあり、精度追及の歴史そのものである時計業界にまさに革命をもたらしたのであった。現在の社名のZenithは1900年のパリ万博において金賞を受賞した懐中時計用ムーブメントの名前をとったもので「天頂」を意味し、世界最高の精度・品質を目指すというメーカーの精神を表している。


ZENITH / 1970’s Port Royal / ¥242,000-
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