INSIDE MY GLASS DOORS
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『私の作品は、壁に絵の具を垂らし、刷毛でゆっくりと引いていくことで生まれます。そして、パフォーマンスに訪れた人が直接絵の具を塗ることで、作品は完成へと向かいます。そこには、人の存在や時間の積み重なりが映し出され、時に織物のような表情を見せることがあります。2年前、初めてこの場所でパフォーマンスを行ったとき、店のガラス扉に線を引きました。その際、店名「Inside my glass doors」の由来をきみえさんに尋ねると、夏目漱石の『硝子戸の中』にちなんで名付けたのだと教えてくれました。硝子戸で世間と隔てられた書斎の中で、静かに日々を過ごす漱石のもとに、時折、さまざまな人が訪れる——その移ろいゆく時間の流れが、この空間にも宿っているのだと感じました。私も、そのうちの一人なのかもしれません。』


2年前に行ったパフォーマンスの時の事を綴ってくれた本人の言葉です。あれから2年経ちほぼ毎日のように見ている硝子戸は人や車が横切ったり、光によって見える色が変わります。朝の光、夜の光。それは季節によっても異なります。外からじっとこの線を眺める人もいれば、お店から帰る際に気づく方もいるし、この線を囲み話が弾むこともあります。変わらないものと変わるものが交差するその隔たりとなっています。その瞬間一つ一つがとても大切に感じるようになりました。今回のパフォーマンスではアクリル板をガラス戸に貼り、そこに家族や友人、たまたま通りかかった人、旅途中の人、近所の人など様々な人が参加し絵の具を塗りその上を彼が刷毛で線を引いていきます。このアクリル板の作品はその時間や過程が全て含まれています。

ACT 20250412_5
¥ 48,000
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<サイズ>

H20cm   W30cm

<素材>

Acrylic on acrylic panel 

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