INSIDE MY GLASS DOORS
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今回のコレクションのコンセプトでもある、おお!って感覚(突然ここには無いはずのもが現れた時に感じる感覚)を同じ色、生地で表現されたのがこのニット。本来なら、裏にくる部分が表にきていたり、処理される糸がそのままになっていたりしている。花器を敢えて割り不完全な状態にして飾ったり、本来使われることのない魚を取るための籠を花器としてみたてた千利休という人がかつて日本にはいた。不完全な物を見ると違和感を感じるかもしれないけれど、同時にその美しさを感じる事はないだろうか?不完全だからこそ最終的には受け手に委ねてくれる部分が多くて、違和感を感じるからこそ好きになる事がある。要するにこのニットにはわびさびを感じるのだ。という事で、このニットは色々と違和感があり、それに気付く度にちょっとウフフってなる。そしてニットだからなのか、不完全なデザインだからなのか人の温かみの様なものを感じる。だからKota Gushikenのニットは着たくなるのかもしれない。キッドモヘアをベースにナイロンとウールで編み立てている。モヘアのフワッとした軽さが心地良く着心地も良い。光に当てると少し透けるほど薄く、中に着る物で変化を付けてみても面白い。

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