南アフリカに生息する見た目は大きな鹿に見える牛科のクーズー。元々の傷やトラなど、表現しようと思っても狙ってできない自然の産物。その荒々しさが僕たちにはとても美しく見えました。03の木型(ビスポークのテクニックを取り入れた木型)と組み合わせた他にはない雰囲気の靴です。DRAWSTRINGと同じようにシュータンが一体化したデザインのミドル丈のチャッカブーツ。牛とも違う、鹿とも違うタイプのしなやかな履き心地で、使っていく度に色が深くなり良いシワが入っていくと思います。傷や汚れを気にせず、たくさん履いて欲しいです。
色の深みと生地の雰囲気の良さが見ただけで伝わってきました。まるでミリタリーのテント生地のように見えたので、聞くとこちらもVENTILEでした。シャツでよく見られる、糸を縦横2本ずつ平織りするオックスフォードのVENTILE。凹凸があり、頑丈です。穿き込みたい衝動に駆られました。サイドには折り紙のようなプリーツがあり、裾のボタンを留めるとニッカポッカのような雰囲気になります。外すとプリーツが広がりストレート気味なシルエットに変化します。ウエストはゴムと紐で快適です。このパンツにはブーツを合わせたいと思いました。
ミリタリーを思わせる特徴的な袋状に付いたポケット、高密度なコットンシャンブレーはしっかりしているけど柔らかいです。格子状に糸を織り込み、裂けにくい構造にしたリップストップ。リップストップはナイロンに多いですが、コットンだと洗濯による経年変化が楽しめて、とても良い雰囲気になると思います。ボタンは天然のタグア椰子の小ぶりなナットボタンを使っています。玉虫色。光の当たり方で色が変化します。今期のコンセプトが”人工物と自然物から想起される形や表情が、一つの素材やルックの中で混じり合い共存するようなコレクションを製作しようと考えました”とあります。このシャツはその人工物であるコンクリートに自然物の苔などは生えたような印象を受けました。
今シーズンのTWISTED WOOL YARN SHIRT CARDIGANと同じ雰囲気のソックス。ポコポコしているから肌に当たる部分が少ない。今の時期でも十分にはける薄めのWOOL素材で、WOOLは通気性もよく消臭効果もある。これからの時期のブーツ履いた時の汗やらなんやらの不快は和らげてくれる。ソックスはボトムスとパンツのつなぎ的な役割(ハンバーグのパン粉的な)だと思っていて、合っていない事に気づくとその日のテンションが落ち込むほどまあまあ需要だと思う。もうひとつ最近ソックスの丈が色々気になり始めた。ショーツを穿くと靴とのバランスであまり丈が欲しくない時もあれば欲しい時もある。このソックスはビヨーンと伸ばすとモコモコが伸びて長くなり短く下にずらすとモコモコがクシュクシュとなって可愛い。中途半端な丈にしても赤い柄が出たり引っ込んだりでそれも可愛い。冬のハンパ丈のパンツやブーツのの長さなんかでそれぞれずらして楽しんで欲しいです。
“デニムらしいデニム” カリッとした良い硬さがあり、グレーに向かっていく良い色落ちと焦茶のステッチの色落ち、そしてクタッとした柔らかさが出る経年変化が想像できるデニムでした。大戦期のカバーオールから着想を得たジャケットです。シンプルながら変わることのない完成されたデザインです。とても立体的で動きやすいパターン。長年寄り添ってくれるジャケットになると思います。
“デニムらしいデニム” カリッとした良い硬さがあり、グレーに向かっていく良い色落ちと焦茶のステッチの色落ち、そしてクタッとした柔らかさが出る経年変化が想像できるデニムでした。日常の中で無くてはならないパンツの1つになったベルテッドパンツ。遊びに出かける時もキャンプに行く時もちょっとそこまで、と出かける時も。常にベルテッドパンツという選択肢がありました。洋服に慣れていたとしても、慣れていなかったとしても、そんな事は関係なく包み込んでくれる寛容さがこのパンツにはあります。とベタ褒めしてしまう位、無くてはならないパンツなのです。
“デニムらしいデニム” カリッとした良い硬さがあり、グレーに向かっていく良い色落ちと焦茶のステッチの色落ち、そしてクタッとした柔らかさが出る経年変化が想像できるデニムでした。以前のモールスキン5Pパンツと同型で少しワイドなテーパードシルエット。5Pのデニムを穿いているような感覚で着用できます。平行気味についたポケットは手を入れやすく、座った状態でもスマホなどを出し入れしやすかったです。
デザイナーが前回のコレクションの撮影で砂丘や港町に訪れたときに、新たに芽吹く植物を見て何となく次はグリーンだと思っていたそうです。そしてロンドンで映画館や図書館など文化的な建物と植物が建築の中で共存している光景を見た事によって、人工物と自然物が共存し混じり合う今回のコレクションが生まれました。
いつものTシャツやシャツの上に羽織るだけ。何も考えず着るだけで気分を変えてくれる洋服があったら楽だなぁと思います。TOILE SHIRTのフーディーデザイン。柔らかく味わいのある細かいチェック。ボタンレスで生地の柔らかさが相まって、この力の抜けた感じがとても心地よく感じます。秋口にはアウターとして、鞄の中に忍ばせてカーディガンのように使うのも良いかもしれません。寒くなったらジャケットやコートの下に着てフードを出す。持っている洋服とどう組み合わせようか考えるのが楽しくなってきました。
1900年初頭のフランスの農夫が着ていたジャケットを思い出しました。少し低めのラペル、柔らかいツイード、裏地には少し起毛したフレンチリネン。何年も着てきたかのような力の抜けた雰囲気です。しかしシルエットはとても美しく、リラックスフィットなので着心地は軽くて快適、昔のツイードのような硬さは全くありません。あの時代の空気を現代的に纏えるのは何だか嬉しく感じます。同素材のROAD TRIP PANTSとセットアップでも楽しめます。
『ポケットの角度が良いですね、手が突っ込みやすいです。』と試着された方が言われていました。パンツを選ぶ一つの基準として物を入れるのではなく、手を入れた時にバランスの良いパンツが良いなと思っています。トップボタンが排除されている、紐を縛って穿くROAD TRIP PANTS。LE VILLARET JACKETと同じツイードなのでセットアップでも楽しめます。ウエストのジャストの位置で留めても、少し落としても穿ける自由さのあるパンツです。腰回りをスッキリ見せる為にサイドシームはありません。ストンと落ちるシルエット、生地が柔らかいので心地が良いです。
Tシャツがそろそろ飽きてきたなぁと感じる頃、カーディガンを羽織るとちょっと新鮮な気分になれます。その新鮮さというのは季節が移り変わる時に感じることが多い気がします。Kota Gushikenのカーディガンはウールの強撚糸をその特性を活かして編み地がよじれるように編んでいます。強撚している事でシャリっと。さらによじれている分、そこまで肌に触れません。だから暑くなり過ぎず程よく暖かい。という事は一年を通すと案外長く着れるのではないかと思いました。ウール自体も質が良く、全くチクチクしません。そして今シーズンのテーマを象徴するハートがどこかに隠れています。わかるようなわからないような。あっ!見つけたと思ったら、やっぱり違うか?ここにもある!と思っても次には見つけられない。さりげなく、LOVEが込められている。その感じが良いなぁと思いました。