KURTA SHIRTと同様に日本の作業着として作られていた生地。現在でも1日に30mしか織る事が出来ないシャトル織機でゆっくり、空気を含みながら織られています。インディゴの糸と柘榴の木の皮で染めた草木染めした糸。異なる色の糸を折り合わせた素材。見る角度によって黄色が浮き出て見えたりインディゴが強く見えたり。ムラのように感じる色合いが面白い。労働着として作られてきた生地なので、すごく丈夫です。着る度に馴染んでいきます。そしてインディゴと草木染めの色の変化も楽しめる。上品なETERNAL SHIRTのデザインにワークウェアの要素と天然の染色が絶妙に混じり合うシャツ。
アーティストのADRIAN TESTARDとコラボレーションによる雨に濡れて滲んだようなオリジナルの花柄プリント。イギリスのリバティプリントからのアイディア。どことなくクラシックだけどモダンでイギリスの古い映画を思わせるそんなオリジナルの生地はseya.らしい色使いと綺麗になりすぎないざらついた生地と透け感。その日の気分で1枚で主役に持ってくるのも良いし、ニットなどの中に入れてアクセントにしても良い。こういう大人っぽさが漂った遊び。みたいなニュアンスがそろそろ似合う頃なんじゃないかな?したいなーと思う。
首元の収まりが気に入っている定番のクルタシャツ。今回は節織のコットンで日本の作業着として作られていた生地。現在でも1日に30mしか織る事が出来ないシャトル織機でゆっくり、空気を含みながら織られています。だから着用を繰り返す事で柔らかくなり、経年変化を楽しめるのです。少し発色を抑えたレンガ色。同系色で組み合わせたり、デニムも穿きたい。羽織ると少しだけ秋の気分になりました。
その土地の空気を切り取り、Tシャツに収める。その空気を心地よく感じられるものに出会える事は多くありません。主観ですがセヤのTシャツはその心地良さを毎回感じられ、集めたくなっている自分がいます。セヤのルックブックを撮影しているJeff Boudreauさんがイギリス北東海岸で撮った写真を肩先と首元まで大胆にプリントしています。脇線を後ろに少しずらして立体的に、袖は2枚のパーツで構成した凝ったディテールのTシャツ。
Kota Gushikenの卒業コレクションでランウェイを歩くMona san(モナリザ)は大胆で首が揺れる感じで可愛かった。次に見たMona sanは髪の糸や洋服の糸などが違う種類で表現されていて、繊細でかわいかった。Mona sanを発表した時に世界初のモナリザの後ろ姿です。って言ったら先生たちがWow!ってなったというエピソードを聞いてそのエピソードがすごく好きになった。そして、元々はバスキアのモナリザの柄からニットを作ったのだと今回知った。ダヴィンチのモナリザはあのモナリザ。バスキアのモナリザはバスキアで、Kota GushikenのモナリザはもうKota Gushikenだなってなった。個人的にKota Gushikenのボーダーの色合わせが大好きなのだけど、完璧にまでも絶妙でノイズになりそうでならない色合わせが上手いなーって思う。今回は絵画のバッググランドの森や川や地面をボーダーに置き換えていて、フワフワしたベースも相まってMona sanを薄目で見ているみたいにボヤっとしているのが可愛いと思って一番ボヤっとしている色目を選びました。どうだろう、KotaGushikenのモナリザを着てみたら案外いろんなこと楽しくなりそうな気がするんだけど、そういう服ってそうそうないしね。
このデニムパンツを見て、daiske tanabeに興味を持ちました。とてつもなくワイドだけどなんだかキレイ。ブラックデニムなのに茶色に見える。その気になるを解消する為に会いに行きました。穿いてみると腰回りはダボつく事はなくフィットしスッキリ見える。茶色く見えたのは経糸には硫化染めした黒い糸を緯糸には茶綿を使っているそうだ。だから真っ黒でなくて茶色を感じたのだった。その黒と茶綿を旧式の織機でゆっくり織り上げたオリジナルセルヴィッチデニム。ボタンは無垢の鉄製、リベットはアルミ。経年変化が楽しみなパーツと生地。新感覚なデニム、ちょっと違った雰囲気を楽しめます。
あのブランドのスウィングトップを裏返した、そんなデザインのスウィングトップ。僕たちはよく洋服を裏っ返して着ます。良い洋服って裏も綺麗で見せたくなるからです。それを体現してくれているような気がしました。ライニングを外すと単体でベストのようにも使え、本体は少しだけシンプルに。付けたり外したり、楽しい洋服。袖の表地がライニングなので、コートを羽織る際にも滑りが良く、チラッと見える裏地のような表地が視覚的に混乱しそうで面白いなと。クセは強いけど、着心地も良くて高揚できる。そんな洋服が改めて好きだなと感じました。
seya.のシャツやジャケットを着ると背筋が伸びるような、シャキッとした気分になります。でも優しく包まれている感じもして、つい手が伸びてしまうのです。そして長く着れば着るほどに自分の体に馴染んでくる気がしています。そうなるともっともっとseya.が着たくなるのです。今回も味わいのある素材、色がとても魅力的です。シャツとカットソーはサイズ4も入れてみました。今まで合わなかった人はぜひ試してみてください。
1970年代、イタリアのレーベル”アレグリ”が手がけたコート。レーベルの設立初期の貴重な個体です。元々はイタリアのメゾンからのOEMを手掛けていた背景もあって非常に質の高い物作りでした。独自のデザインも素晴らしい上に様々な有名デザイナーと協業しプロダクトを生み出してきたレーベルです。ミリタリーを思わせるコットンに中綿入り、軽くて暖かい。マチ付きのポケットのインサイドアウトデザイン、ラペルやフロント切り替えのステッチワークなどクラシック、ミリタリー、ワーク・・・様々な要素を融合させた素晴らしい1着。この込み上げてくる感情を久しぶりに感じました。
着用と洗濯を繰り返す内に良い色になっていきそうなデニムパンツと同じライトオンスのデニムを使ったプルオーバー。襟にはリネン、ポケットにはウルトラスエード、その中にアルミニウム。雰囲気のあるデニムと変わった異素材が組み合わせさり、独特な趣に感じます。ポケットはアルミニウムが入る事により好みのシワを付けられる。あるいは自然にシワが入っていく。インディゴがフェードしていって他の素材とのコントラストが生まれる。デニムシャツにちょっと+して、違った面白さを味わえる洋服だ。
seya.の洋服はとても優しく、自然と心地良い気分になります。瀬谷さんは毎シーズン、どこかへ旅に行き、そこで感じた事などをコレクションに落とし込んでいます。見た景色や香りそこに住む人々、動植物。地球というプロセスを経て生まれた洋服だからこそ、生活している僕達にはとても心地よく感じるのではないでしょうか。
Kota Gushikenのコレクションを見る時、いつもはどこどこに行ったとかこんな事をしたなどインスピレーションの源を聞く。大阪に来て太陽の塔を見たとか、お正月富士山を見たとか、温泉に入った事。免許を取ったとか、そこからのインスピレーションでコレクションをジャーンと見せてもらう。