60年代の日本の映画を観ました。(映画の話をすると長くなるのでそれはお会いした時にでも。)スリーピースのスーツにハット、ネクタイ、革靴、時計…..ハイケージのニットにスラックス……基本的にシンプルで”きちんとした”装い。 その周りの小道具の徳利や醤油差しは煌びやかでヤカンも赤い。そのコントラストが目を見開いてしまうほど圧倒された。内容はとてもリアルで自然。感想は?と聞かれたら、色々と答えたいのだけど、私は感じたのは『ただ、すごくお洒落だった』と…..。
って事で、1階はOmar Afridi 23AW “PRIMITIVE TECH”を並べました。今回のコレクションのテーマは、”PRIMITIVE TECH”。違和感と有機的な感じが混ざりあっている事が心地が良い。例えば、ウールを使ったクラシックなチェックの生地にスナップボタンやレザーアノラックのZIPは止水ジップが使われている。ナイロン素材のフーディーを自然素材とスタイリングしたりと……ハンガーラックに並べられたそれらを眺めて、手に取り鏡の前であーだこーだと想像してみましょっ。
商店街を歩いていると、ハローウィンの飾り付け用のアイテムが売り出されていた。えっ!!えぇー!!ってなる。もう今年終わっちゃうんじゃ無いのか?と焦る。なんか秋の気配を感じてきましたね。なんてSNSなどメディアで目にする。まだ暑い。願望が強すぎて無理やり感じようとしているのではないか?と思っていたけど、昨日、お店の前の梅もどきの実も赤くなりかけているのを発見した。そういえば、数日前からツクツクボウシも聞こえる。私もサンダルを履くのに飽きてきたし、秋に向かっているのも事実なんだな。となんとも寂しい気分になりかけていた。
羽織った瞬間、口元がどうしても緩んでしまう。そして大きなため息。それはまるで温泉に浸かった瞬間の、あの感じと似ていると思う。
シャツやパンツやコート、カバーオール。これら全てはワークやミリタリーから着想を得ているものがほとんど。デザインはクラシックながらもパターンや空気感で見せるコモリ。デザインは遊び心があるけどルーツをとても大切にしているCLASSなど・・。昔から変わらないもの、常に新しさを見せてくれるもの。原点が同じでも全く見え方の違う洋服を組み合わせると面白いと思い、今週の一階はそんな洋服を並べています。ぜひご覧ください。
最近、なんの前情報もなくある音楽を買いました。それはジャズでもあり、民族的でもあり、カントリーでもありクラシカルな側面があって。これにはこれが合う!そんな固定概念を崩される感覚になりました。今回のLILY1ST VINTAGEはまさにそんなアルバムの様な感じで、リゾート着がありミリタリーやワークもある。チグハグに見えるようで、混ざり合う面白さを楽しんで頂けると思います。
目的があって、或いはレザーの雰囲気に惹き寄せられたり、デザインや機能性で選んだり。それぞれその人らしいものを選ばれています。僕も沢山持ち過ぎているのに使いたいな、と思ってしまうものばかりです。オーダー会は日曜日までとなります。猛暑が続いていますが、店内は涼しくしていますのでぜひお越し下さい。ご来店お待ちしております。ご遠方の方もお気軽にご連絡ください。