高密度なコットンシャンブレーのリップストップ生地。前にご紹介したシャツと同じ生地を使用していますので、そちらの説明もぜひご覧ください。このロングシャツは、現代的な素材でありながら、どこかプリミティブな要素も感じさせます。羽織のように着るのも良いですが、ワンピース感覚で着るのも新鮮だと思い、ショーツを合わせてみました。ほんの少し裾からショーツが見えることで、安心感があり、抵抗感のようなものも和らぎます。上からジャケットを羽織るのも良いですし、ミドル丈のコートとのレイヤードもおすすめです。その前に、まずは1枚で秋の装いを楽しみたい一着です。
何かを書くまでもなく、renomaのロングスリーブのTシャツ。前回のTシャツ同様に擦り減る程着て、家着くらいになって、箪笥の奥でクシャってなってるのを見つけて久々に着て、やっぱ良いなってなったり…..それが出来るのはrenomaて事もあると思います。リアルクローズという当時新たな価値観を生み出して、洋服に自由をもたらし、著名人たちがこぞってrenomaを着た。そのrenomaだからこそ着たいなと。全てがこのロゴのかっこよさに現れているかと思う。
1990年代イタリア製コットンメルトンジャケット。トスカーナ地方の小レーベルが手掛けたもの。フロントから脇のラインまで伸びた大容量のフラップポケットのアクションプリーツ入り。機能性と装飾性を同時に実現しています。袖は本切羽仕様。胸ポケットのアクションプリーツ通常はシャツに採用されるようなウェスタンヨークによって肩周りの生地は二重構造に。バックには獲物ポケットが備わっており、超本格仕様となっています。様々なポケットやボタンなどのパーツは可愛らしい印象も感じ同時にシルエットの凛とした静かな素朴さも感じて、合わせ方により表情が変化する1着です。<br>#LILY1STVINTAGE
1960年代ユーロのミリタリータクティカルウェストコート。国を特定するスペックタグがないので生産国は不詳。前所有者によって多くのポケットが取り外しされていて、その経年変化されたステッチもユニークです。ポケットやあるいは金具など取り外されることによって本来の重さより軽量化され着用されやすくなっています。それぞれのポケットのマチが以上にあり、それゆえ立体感が増しデザインの1部となっています。色目は色褪せることでグレーのような淡い色めも特徴です。防寒というよりはアクセサリーの感覚で物足りないな?と思う何かの上に合わせて見てください。前を開けたり、上だけボタンを外したり、ポケットにスカーフを入れてみたり、ワッペンをつけてみたり…..まるで部屋の模様替えのように、楽しんでくだい。”いつも”が”いつも”じゃなくなります。
1980年代ー90年代のイタリアのダブルフェイスコート。 大胆なAラインシルエットのパターンで、着た際の緩やかで美しいドレープが特徴的。テー ラー顔負けの美しい仕立てで独特の肩つけが丸みのある肩線、現代性を生んでいます。”胸の大きなシミは美しいものではありませんが、前着用者のトラブル、ちょっとした物語性を想像できる面白いフックになる可能性を考慮したご提案です。”と伝えられた。時々シミや傷など本来では良しとしないものが時に何かを考えさせられたり、柄に見えたり、これもよいのではないか?と思えてくる不思議なものがある。そういう提案の仕方が凝り固まってしまった思想をぐにゃぐにゃに緩めてくれるのがLILY1ST VINTAGEだなと思う。無地を前にした時に裾から見えるチェックがとても綺麗で好きな箇所です。今きている上からパサっと羽織る。冬はセーターにストールなどで色合わせを楽しめる1着です。
1960年代ー70年代のイタリアのモヘア混テーラードジャ ケット。ビスポークと推測されます。かすり織りのような質感、トニック生地のような光沢感、 両方の性質を持つ大変珍しい生地が採用されてい ます。トニック生地の通常補色関係にある色の糸2色 を使って織られることで玉虫色を作っていきますが、 本品の補色ではなくある程度のコントラストが強い2 色黒×茶色の糸を使って織られており、独特の「マッ トな光沢感」が実現されています。生地の希少性に 加えて、カラーレスデザインが採用されているのはおそらく当時のオーダー主独自の美意識が反映されて いるもの。首元シンプルなので中に着る服で襟を強調させてもよいだろうし、アクセサリーで遊んでもよい。
リトゥンのTen Button Shirtsにdaisuke tanabeのブラックデニム。PETROSOLAUMのコネクトダービーを履く。6−7年ぶりかもしれない。オープンしたての頃に来てくれていたSさんと甥っ子のTくんが久しぶりにきてくれた。『めちゃくちゃ久しぶりですよね?』というと『覚えてるかなぁー?って言ってたんですよ。なかなか来れずにすいません。』きみえともたまにどうしてるかなぁ?と話をすることがあったので、久しぶりに来てくれて嬉しかった。Tくんはアパレルなので、近況を聞く。共通の知り合いがいたり、同じ業界ってこともあるけど狭い世界だ。『服を好きになったのは叔父の影響です。』と言われていた。こんな関係性って何だか良いなと思った。
来春入荷が決まったお試し中のシャツにクルーキットのデニム、そのみつ(10ピース)を履く。今日は岐阜からお兄さんの結婚式で大阪に来られていた19歳の男性とお父さんが初めて来店。インスタやウェブを見てくれているらしく、来たかったとの事。そうやって来てくれるのは本当に嬉しい。地下もご案内して、岐阜から来たこととか色々と話を聞く。CLASSも知っているそうで、名古屋で堀切さんにも会った事があるそう。10代でそんな洋服好きな人を見ると嬉しくなる。自分もそうだったからだ。突然『そのみつを履いてみたいです。』と。ボタンブーツ、ボタンシューズ、レインシューズを試してみる。足を入れるとおぉ!っとなる。『今まで履いたことのない感覚です。』僕も初めて履いた時はおぉぉ!っとなった。本当に歩き易い靴は足を入れると痛みはなく、フィット感が心地良い。散々履いてきた僕は自信を持って勧められる靴だ。『成人式でも履きたいんです。』と言われていた。お父さんはその間、トーチカのベルトのバックルを物色されていた。
オリバーのアンティークリネンシャツの中に白い古着のTシャツ。イギリス軍のパンツを穿く。靴はそのみつのボタンシューズ。今日はオープンを二時間遅らせる事にした。北加賀屋で行われるDESIGN EASTに行くためだ。週末だし、どうしようか悩んだけど、もう会社員でもないし、自由に決めたら良いか!と思い柳原さんと原田さんにお誘い頂いていたので行くことにした。初めて降りる北加賀屋。多分行きそうな人に付いて行くとすぐに建物が見えてきた。中に入ると柳原さんがいたので手を振る。めちゃくちゃ広いしでかい。これは時間が足りないなーと思いながら受付を済まし、4階から見ていくことにする。2階に上がると原田さんに会う。久しぶりにしのちゃんと小村くんにも会えた。少し話をして4階へ上がる。mame kurogouchiの展示。がみちゃんにも久しぶりにお会いできた。広い空間の中に大きな綺麗な生地がドーンと展示してあった。圧巻。風に揺れる様がとても美しかった。今までの生地も見れるようになっていた。3階に降りるとまた原田さんに会う。展示の説明をしてくれる。イタリアのデザイナーEnzo Mariさんの講演にインスパイアされ構成した展示らしい。とても強い言葉が並んでいて僕もきみえも刺激を受ける。ドリンクが買える所にははるかちゃんがいた。ワインを飲む。トークショーが始まりそうだったので一階に降りて何か食べようという事になる。そしたら久しぶりに山田さんにもお会いする。挨拶をしてご飯を食べに行く。色々あったけどタコスを買う。柳原さんがおすすめと言っていた薪火野さんのパンを大人買いする。あとで柳原さんにクッキーが1番おすすめ!とまた言われたので、買いに行くと売り切れていた。原田さんにおすすめされたアイスも食べる。美味しくていつの間にかなくなっていてきみえに怒られる。一旦2階に戻りしのちゃんと小村くんのブースを覗く。エコバッグを買う。忙しそうだったので、じゃあまた!と挨拶をして降りる。北海道の熟成昆布を買う。中学からの友人にもばったり会う。ゆっくりしたいけど、そろそろ時間が迫る。デザインのプロが集まるとすごいなぁと思った。
きっとこのシャツのようなコートは、「なんで今思い出したんだろう?」と思うくらい、不意に記憶によみがえる存在になるのだろう。表地はパンツと同じLYLIA社のSHARKSKINでしっかりとハリがあり裏地はとても暖かそうな生地で、ジャケットの上にシャツ、シャツの上にシャツ。羽織ったりボタンを留めたり、合わせ方ひとつで印象も気分も変わっていく。永遠に読み終わらない小説のように、何度でも新しい表情を見せてくれる存在。誰かにとって、そんな一着になればと思う。この写真を撮る前、試着しながらあれこれ組み合わせを考える時間が本当に楽しかった。その楽しさは、きっと私たちだけの楽しさではないはず。