
PROJECTbyH. in INSIDE MY GLASS DOORS
FW25 “Continuum”
2025.05.31SAT-06.03TUE
上記4日間PROJECTbyH.のHenryとPerryにお越しいただき、AW25のオーダー会を行います。時間と感情の連続性、それらを感じられる新たなコレクションです。予め生地の見本を送ってくれているのですが、物凄く好みの生地がありました。ミリタリーの古いテント地を思わせるような・・・。それをPROJECTbyH.がデザインした洋服になると思うと、ゾクゾクしました。多分、お好きな方が多いと思います。ご来店、お待ちしております。
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PROJECTbyH. FW25 “Continuum”
流れ、広がり、終わりのないもの——それが私たちの新たな出発点です。
この一年、PROJECTbyH.はさまざまな変化を経験しました。その変化の中で、私たちは「流動するバランス」という新しい安定状態を見つけました。それは静止ではなく、絶え間ない動きの中にある安定です。シーズンごとの制作は、発表とともに終わりを迎えるように見えますが、実際には、そのコンセプトや思考は止まることなく続いています。まるで意識の流れのように。
一日が終わり、目を開けば、また新しい始まりに向かって歩み出す——
時間は静かに流れ続け、私たちの生命と経験を映し出しながら、移ろう感情を静かに描き出していきます。
FW25 “Continuum” は、静かに展開するピアノのソロ曲のようなコレクションです。鍵盤は水滴のように軽やかに叩かれ、音符と音符の間には綿やウールの重なりのような呼吸が感じられます。水洗い後の柔らかな風合いを思わせる自然な温もりと優しさ。旋律は単一の音階から広がり、ゆっくりとラインが形成され、急なクライマックスは訪れず、ただ緩やかな波のように起伏を繰り返します。まるで心の潮の満ち引きのように、変化の中でバランスを探し続けます。背景には、遠くの風や水の音のような低い環境音が静かに流れ、終わりなき広がりを感じさせます。一着一着には感情の断片が込められ、しかし全体としては深い静けさに包まれています。そして最後には静かに沈黙へと溶け込み、無限の余韻を残します。今シーズンはさらにミニマルなデザインを追求し、ウールとコットンという二つの天然素材を選びました。裏面から手作業で炭粉を刷り込む染色技法と、水洗い後の仕上げ加工を施しています。構造や縫製の違いに応じて自然に、不規則に表面へと滲み出る染め模様は、抽象的でありながら繊細なクラフトマンシップを感じさせ、服自体が「流れる言葉」となり、時間と感情の連続性を静かに語ります。
(Text by PROJECTbyH.)
