まるで使い込んだオイルドクロスのような趣きですが、フロック加工(毛羽)が施されたデニムだそうです。それを製品染めすることによって、その毛羽が少し落ちて使い古されたような表情になります。光の当たり方で見え隠れする色がとても印象的でした。ウエストと裾にダーツを入れて少し丸みを帯びたシルエット。ダーツからバックポケットの縫い目とシームを合わせて直線に。とても造形的に美しいパンツです。履き込んでみたい、そう思いました。
10年以上前お店に今でも並んでいる、とあるブランドを初めて羽織った時のあの突き刺さるような感覚。それを思い出しました。Hollie Wardはロンドンにて手織りのテキスタイルを制作しています。ルールに縛られることなく、自由に織り上げられた生地は独特で優しい雰囲気を感じました。スコットランドはJC Rennieのスーパーソフトと呼ばれるデッドストックのラムズウール糸が使われています。シェットランドウールの見た目ながらとても柔らかく、初めて触った時は少し混乱しました。ライニングは1912年創業のアイリッシュリネンメーカーBAIRD McNUTTの生地を使っています。本来は裏地に使う生地ではないかもしれません。そんな自由な発想だからこそ唯一無二の洋服になるのだと感じました。そんなスペシャルな生地で作られたカバーオール。体を優しく、暖かく、心地よく包みます。
カシミアの柔らかさ、コットンの丈夫さを良いバランスで掛け合わせています。シャツの下に、セーターやスウェットの下に、ジャケットの下に。それは快適な冬が過ごせると思います。ジャストフィットなサイズですが、ワッフル編みなので伸縮性があり窮屈は感じません。直接肌に触れるものですから、肌が喜ぶものを着るべきだと思いました。天然素材だからこそ味わえる心地よさを。
PROJECTbyH.のパンツ。どのデザインもとても気に入っていてキーリングを引っ掛ける様なループが付いている。これを見た時、どうしてもキーリングを付けたくなった。そしてAVMの古川さんにすぐに相談し製作して頂ける事になった。モデル名は『HOOK』、SILVER950で全て手作業で作られている。引っ掛けるフックが針の様に見え、それを繋ぐリングにTIGHT LINEの刻印があった。古川さんにフックや刻印の意味を伺うと『TIGHT LINEは釣り人の挨拶みたいなものですが、糸を張っておけみたいな意味です。引っ掛かるキーが落ちないようにと、アンテナを張っておくみたいな意味で彫りました。フックの形状は何となく釣り針のイメージで、大きな獲物を狙う=夢や何かを叶えるようなイメージですね。』との事。今の自分に凄くしっくりくるコンセプトだった。
甘く織られた太綾のデニム、デニムとは思い浮かべる表情とは全く異なります。柔らかく、空気を孕むような膨らみがあり、体を優しく包み込んでくれます。全く頑張らなくて良いデニムジャケットです。所謂Gジャンの赤タブの近い位置に施したドローイングをイメージしたハンドステッチがアクセントに。通常のデニムと同様に着用による色落ちが起こります。この柔らかい生地がどんな風に育っていくのか。そこも楽しみの一つでもあります。
甘く織られた太綾のデニム、デニムとは思い浮かべる表情とは全く異なります。柔らかく、空気を孕むような膨らみがあり、体を優しく包み込んでくれます。全く頑張らなくて良いデニムパンツです。ウエストは大きめに作られていて、左右のベルトと紐で調整が出来ます。シャツやカットソーをインしたり出したり、少し食べ過ぎてしまった時などウエストが調整できるのは有り難いです。ワンタックでストンと落ちるキレイなワイドシルエット。ジャケットと同様にドローイングをイメージしたハンドステッチが施されています。
ガンジーセーターをイメージするとガチガチに固くて重たい。あの粗野な感じが魅力でもあります。このカーディガンの糸は染色されていない無垢な羊毛の色です。少し粗めのウール糸を梳毛と同じ紡績で作られているので、光沢があり、上品な雰囲気の糸になります。そして家庭機を使って編まれているので柔らかく、肌触りもすごく良いのです。赤い点々ステッチはハンドステッチにて施されています。この手仕事のニュアンス、とても良いなと思いました。
とにかくでかい鞄が好きなんです。たとえ財布一個だったとしても、鞄は持ちたいと思っています。その日のアクセサリーのような感覚です。もしかしたら荷物が増える場合があるかもという心配性な部分もあるかもしれません。このカバンは元々無地でした。良い雰囲気の帆布、中にはキルトが入っていて独特な膨らみがありました。僕には真っ白なキャンバスに見えました。そしてパッと閃いたのです。Tシャツにプリントされていたリサーチマーケットの柄を全面にプリントするのはどうかと。そんな僕たちの思い付きを形にしてくれました。使い込んで、汚れさえも柄の一部になっていくような・・。
PROJECTbyH.のロングシャツにdaisuke tanabaのデニム、そのみつのボタンシューズを履く。暑くなったら脱げるようにTシャツの上の羽織るような感じ。昼間はまだ暑い。最近毎日使っているKingsleyの大きなトートバッグ、先月クタッと柔らかくなった僕の私物を見て欲しい!と言われダメもとで聞いてみるとタイミングが良かった事もあり作ってもらえることになった。それが上がってきて、Fさんが広島から取りにきてくれた。久しぶりに新品を見たけどカッチカチだ。革もそうだけど、キャンバスは使い込むと本当に良い雰囲気なる。初めはデカ過ぎて使いにくいかも・・と思ったけど馴染むとめちゃくちゃ使いやすくなった。慣れたのもあるかもしれない。なんでもそうだけど、使わないとわからない事がある。写真だけ、情報だけ。それでわかる部分は結局少ないのだと再認識できた気がする。お店ではそれを伝えていきたいと思っている。