人それぞれ足の形は異なります。きつくて痛いのを我慢し、或いは大きい物を履いたり。僕自身、特殊な足の形をしているのでサイズの合う物を探すのは一苦労でした。特にサンダルは幅と甲に合わせると縦が余り過ぎて、変に力が入り靴擦れができたり、疲れやすい。自分に合うサンダル、ではなくサンダルに自分を合わせていく様な・・・そんな感じでした。
オリジナルで開発した透け感のあるサマーウールのヘリンボーンはヴィンテージのような雰囲気。生地に動きがあり、いつもながらドレープが美しパンツ。サラッとしていて肌触りもよく、風が通り抜けると気持ちが良い。ツータックで少しゆったりのストレート。良い感じに力が抜けているけど、きっちりもしている。どこへでも穿いて行けるのがトラベルパンツ。結局ほぼ毎シーズン買っている気がします。それだけ穿きたくなるパンツなのです。
seya.が完璧を求めて作り込んでいる定番のETERNAL SHIRT。綺麗な縫製仕様なのに固すぎない瀬谷さんの作り出す雰囲気がとても好きです。今回はインディゴと柿渋で染色した軽やかなクレープ素材。シャリっとしていて生地の凹凸のおかげで肌への設置面が少なく、暑い時期にも快適に着用できそう。そしてこのシャツは経年変化も楽しめる。インディゴと柿渋がどんな色になっっていくのか。きっと数年後には美しい色へと褐色している事でしょう。
セヤ定番のKURTA SHIRT。今回はネップのあるコットンにザクロの木の皮を使って染色された伝統的な生地。オアシスの砂漠の色のような。天然の染料ならではの優しい色。着ていてとても気持ちが良いです。少し小振りなカフス、背面には広めにとられた2本のタック、裾のラウンドは直線的。細かな運針、襟付けは手縫いとシンプルながらかなり手の込んだ作りのシャツ。襟の形がとても好きで、首元がスッキリと凛として見えるような気がします。
上品な生地を洗い晒しで軽やかに。春の風がシャツの中を通り抜ける。
縮絨が活きる素材。長い年月を掛けて着込んでみたいと思わされます。褐色した後、どんな色になっているのだろう?
『襟なしが苦手なんです。』そんな人でも着るとあれっ?と不思議そうな顔をする。
テキスタイルはSMOCK SHIRTと同様にRivotorto Piecesと共に制作し富士吉田の機屋さんで織られたオリジナル生地。パリパリと音のなるペーパーライクな高密度タイプライター。この紙のような質感は無染色の綿だから生まれているそうです。かなり立体的に作られているので、動きやすく、快適な穿き心地。ボタンを1段階外すと膝下が隠れるくらいで、もう1段階外すとショーツに早替わり。その日の気分や気候、洋服や靴によって変化を付けられる、一本のパンツが3役もこなすという面白いパンツ。
ボーダーのカットソーはある意味完成し切った洋服の一つであり、差別化する事が難しいアイテムではないでしょうか。BLACKBIRDで見つけたボーダーはカットソーの領域から少しはみ出ていて面白いと思った。ハンドペイントしたような雰囲気のボーダーを高度なスキャニングでデータ化しインクジェットプリントでヴィンテージライクな生地に落とし込んだそうだ。少しゆとりのあるフォルムに袖口がカフスのデザイン。ジャケットやシャツ、ベストなど色々な組み合わせをちょっと違った雰囲気で楽しめるカットソーです。
昔ながらのワークパンツにリーバイスのスタプレの様な雰囲気の素材。コットンが入っているので柔らかく上品な光沢がありとても滑らか。それはまるでトラウザーズの様にも感じる。サラッとした肌触りで気持ちの良い穿き心地。ジャストサイズだとスッキリ、ワンサイズあげれば労働着っぽく。使い方によっては綺麗にも土臭い雰囲気にもなれる、馴染み易いパンツです。ちょうど入荷した日に『スラックスが破れてしまって・・』とこのパンツをスーツのスラックス代わりに穿いて帰られた方がおられましたが、全く違和感がありませんでした。