日本の最東端、北海道は根室在住のデザイナーの手によって作られるAVM(アーム)。今年も年内最後の”ガラスドノウチ”としてAVM DESIGN ROOMのオーダー会を行います。私たちは自然という広大な生き物から様々なモノを与えてもらっている。それは生きる為の術だったり、創造する事だったり、挑戦だったり、そして共存しているという事も。AVMのリングはそれら根室に広がる広大な世界からあらゆるモノを受け取り作られている。冷たい金属の内側に広がる物語を感じる暖かい世界が描かれたリング。根室という彼の取り巻く環境からインスピレーションを受け出来たどこか研ぎ澄まされたディテーのリングやブレス。鹿の角を繊細にリング状にし、そこに描かれる模様にどこかノスタルジックでネイティブな印象を受けるリング。そして、久々に新作のお披露目があります。AVMが持つエネルギーや独特な雰囲気のアクセサリーを身に付ける事。それは付けるまでとこれからとの境目であり何かの証の様なモノになればと思います。是非お越しくださいませ。
昨日、いつも土曜日とか日曜日とかに来られる顧客様がお仕事帰りに寄ってくださった。研修の帰りで少しお仕事の話をして下さった。その後3人でたわいも無い話をして笑ったりした。次の入荷のお洋服の話をワイワイと、予習したりして。お客様にとってこの小さな店舗が少しでも心地よいスペースとなったら良いなと思う。しかし、お客様が帰った後服に囲まれその余韻に浸り私たちにとってもこのスペースはなんとも心地よいのだと気付かされるのです。
PROJECT by HのCLETUS。素材はコートと同じでさらに墨で手染めされている。その為コートよりもワントーンほど暗く見え、所々染めムラもあり、とても雰囲気がある素材感だ。フロントはボタンフライでトップのみボタンホール、その他はループで留め易い。スリムなパンツはポケットに物を入れたり手を入れるのが非常にやり辛い。あえて切り込みを入れマチを付ける事によって出し入れがし易い様に考えられている。とても複雑な作りなのに、ごちゃごちゃっと見えないのがPROJECT by H。
急いでいる時に限ってその日の洋服が決まらない。ただただ気だけが焦って無限のループに陥ってしまう。丁度1週間前に着ていた組み合わせを思い出し試してみるもしっくり来ない。ダメな日はとことんダメなのだ。そういう時にはクルーキットに頼るのが1番良い、というのを知っている。初めから馴染みの良い洋服は着るだけで焦った気持ちから開放してくれる。そして洋服の持つパワーが凄いのか、着るだけで気分が上がっていくのが分かる。シャツとして、そしてカーディガンやジャケットの様な使い方も出来てとても使い勝手の良いシャツだ。
冬だからこそ楽しみたいのは色。冬はどうしてもダークトーンに偏ってしまう日が多く、少し重たく見えてしまう。だから中に着るシャツやセーターだけでも少しハメを外してしまう位が丁度良かったりもする。Nobuyuki Matsuiのセーターはバイカラー。ブルーが混じったグリーンと優しいレモンイエローの様な色との配色。素材はカシミアとウール。表面はニットとは思えない程フラットで肌に触れるとカシミアの柔らかさを実感できる。柔らかさがあるのにとても目が詰まっていて、生地自体かなりしっかりしている。さらに自宅での洗濯も可能だそうだ。そしてバイカラーに目がいくのであまり気付かれないが、左右非対称の肩も面白い。人との違いを少し出せて、色を楽しめて、着心地も良くてイージーケア。デザインと使い勝手のバランスが絶妙なのだ。
レザーほど重くもなくて沢山物を入れても持ち易い。汚れても洗えるから気楽に持ち出せる。そして使う程に生地が柔らかくなりクッタリと、そしてよく擦れる部分は色が落ちていき、使う人によって異なる色の変化も楽しめる鞄。台湾のPROJECT by HのSTANDARD TOTEは13.5ozのセルヴィッチデニム。入り口にセルヴィッチがくる様に配置し、底に丸みを持たせた少し縦長デザイン。見た目以上に沢山入ります。持ち手が長めなのでコートを着ていても肩から楽に掛けられるのも嬉しい。コットンの裏地が付いていて内ポケットもあり、財布やスマホを入れるのにちょうど良い。1番負荷の掛かる底はデニムの2枚仕立てで補強されている。見えない部分も妥協せず作られている。シンプルに見えるけど、実はとてつもなく手間が掛けられているのだ。
そろそろ店頭では次のお話をし始めています。次はこんなのが入ってきて、前に買ったあれと合いますよ、とか先の事を考えて、そして準備する。心構えるというか。さて、次回の春夏の写真の準備が出来ました。どれも素晴らしい洋服ばかりです。店頭でご覧頂き、あれやこれや想像してお話しできればと思います。入荷連絡やご予約が出来るものに関しては承っておりますので、ぜひご来店下さい。
AFOURのオイルドヌバックレザーのお手入れについて書きます。ブランド側が推奨しているのはダビンオイル。アザラシのオイルです。あまり聞き慣れないのと持っていなかったので手持ちのクリームやオイルで試してみました。革靴用のクリーム全般は全くクリームが入っていかず、不向きかな?と思いました。オイルの写真を見ると丁度手元にあったミンクオイルの質感が近かったので使ってみる事にしました。すると、少し毛羽立った部分や小傷が綺麗になりとても綺麗になりました。CODEのブラックは元のマットな雰囲気が戻ります。ORONGOのグレーは少し深みが増します。ミンクオイルで代用出来る事がわかりました。そんなに頻繁に手入れをする必要はありませんが小傷が目立ってきたり、毛羽立ってきたらお手入れをして下さい。メンテナンスを定期的に行う事で、長く長く履く事が出来ます。
キリッと冷たい空気の中を暖かいコートを着て歩く。それが何とも心地良くて寒い冬は嫌いじゃない。10年近く着ているともう仕立てたかの様に着心地が良くなっている。洋服全てに言える事だけど長く着れば着る程、自分の体の形に合わせて変化し馴染んでいく。試着した瞬間にとてつもない高揚感を覚えたり、着易いと感じたり、デザインや生地が気に入って・・・。だからこそ購入してきたのだが、その洋服と長く付き合っていく内にそれらをどんどん上回っていく。そんなコートと出会う度に洋服は未完成なんだと思わされてきた。何年も着ていると、毎年そのコートを着る事自体が楽しみになり、あの頃はこんな事考えていたなぁ・・と購入した頃を思い出したりもする。だからこそ大切に思えるし、もっと着たいとも思える。
最近、モバイル決済の対応について業者様から電話がよくかかってくる。確かに、いろんな所で携帯でお支払いされている方をよく見る様になった。小銭は、ほぼ持ち歩かない。なんて話も聞くこともある。いつか小銭がこの世から無くなるかもしれないと電話越しに思った。数億年前に私たちは結婚式を挙げたんだけれども、お祝儀を頂いた。その中に5円玉を入れてくれた友人がいた。この先も良いご縁がありますように。と一筆添えて。その粋な計らいにやられて、私もそれ以降、真似をさせていただいている。ヨーロッパではプレゼントを渡す時に幸運が訪れます様にと想いをこめて古いコインを添えて送る。と聞いた事がある。HaeckelsのインセンスのBOXは、お香と共に古いコインが入っている。コインの上にお香を置き焚く事もできる様に。そういった意味でプレゼントにもこのお香はとても人気がある。いつの日か小銭というのは、違う用途や想いを込めるだけの日がくるのでしょうか?でもそれが上記の様な使い方ならそれはそれで良い世の中の様な気もした。
次会う方が1月となると(それでもほぼ1ヶ月先の事なのにだいぶ先の様だからこの時期はなんとも不思議)来年もよろしくお願いします。って会話がちらほら出てきた。本格的に冬が来たのだ。外を出るとコートが必要になり、ベストやジャケットまたはストール、手袋など色々と重ねる事が多く楽しい季節でもある。コートはそのシーズならではの暖かさに包まれる感じがある。しかしながら、忙しない。なんでか”今年中に”的な雰囲気が漂う。気持ちよく新年を迎えたいという気持ちと共に。バタバタと過ぎ去る時間を少しでよいからゆっくりにならないかと焦る。ほんの数分だけ、キャンドルに火を灯す。インセンスに火を付ける。揺れる灯火や煙の揺らぐのを見ていると次第に時間の流れが変わる。自然と呼吸も深くなり、我にかえった時には部屋中が心地よい香りで満たされている。ほんのり香り付いたコートを羽織って冬になりたての外に出る。
今となってはファッションとしても定番的なデザインとして認知されている為、工業的ながら日常に取り入れ易いヴィンテージの1つであるフランスのカバーオール。1950年から60年代頃のデッドストックです。素材はコットンサージ。コートの下に着てシャツの様な使い方も出来そうです。特にワーカーズブルーは着用年数が長くなるにつれ、美しく変化するブルーを楽しめる。生地も柔らかくなり、体にどんどん馴染んでくる。だからこそ長く着ないと勿体無い。