私達はニットが好きだ。特に秋冬はお店の中がアウターよりもニットだらけになる事が多い。素材やデザイン、編み方など特徴が沢山で見ていても面白く、実際に着るとじんわりと暖かく冬を実感できるからだ。オマールのニットはコットン。スウェットやロンTに近い感覚で着れる。畔編みのシンプルなクルーネックに胸から右腕に掛けて伸びる前立ての様な、違和感が面白いデザイン。これはカーディガンをずらした様なイメージなのかな?軍物のセーターの様にも見える。見る視点や感じ方、人それぞれの捉え方で着て楽しんで欲しいと思ったIMMERSION KNIT。
生地がどうとかデザインがどうとかそういうのも大切で興味深い内容だけれども、今回は置いておく。初めて見た時にそういうのを考えたり聞いたりする前にパッと目に入ってきて脳裏に焼き付いたのがこのブルゾン。色合い、かわいい。デザイン、かわいい。着る。かわいい。ずっとかわいい。って言い続けでした。ZIPのブルゾンはカジュアルな雰囲気もあり古着のスラックスと合わせると良い塩梅で濁してくれる。男っぽくっとかそういうのが強すぎる時がある。それも濁してくれる。カジュアルになり過ぎるとちょっと子供っぽく見えてしまう時に質のよいニットなんかはピリッとした感じも出してくれる。きっと価値を自分で高めた物というのは着ていて自信が出るので、堂々とする。70代の男性がピンク好きでね、でも似合う様になったのは白髪が増えてからだと言ってガハハと笑った。なんとも大人だった。
田んぼや山の間を車で走り、なんと素晴らしい景色なんだろうと眺めていた次の日、夕暮れにビルと空のコントラストを見上げてこの都会の空も嫌いじゃない。と思う。その景色の様な絞り柄のカットソー。程よい厚さのメリノウール。上品なウールの光沢感があり、秋は1枚でカジュアルなパンツと合わせたい。ヴィンテージのコートの中に合わせても調和してくれて良い。という感じに今まで着ていた洋服に合わせると、自分の歳に追いついてくれる。suzusanの染めが作り出す世界は素晴らしいけれども、生地も本当に、最高に素晴らしい。
Omar Afridiの市森くんがコーデュロイのセットアップを見ながらアンダーソンの映画に出てきそうですよねって言ったからそこから私はコレクション全てアンダーソンの世界にしか見えなくなった。(私はダージリン急行が1番好きだ。)DISTORTED SHIRTと同じ生地でつくられたシャツ。ここから変形してDISTORTED SHIRTになったのかな?で映画の世界に戻るけれども、アンダーソンの中に出てくる囚人はこんな感じだよね?画家はこんな感じだよね?映画監督が作り出す色みたいなモノがある。なら、そんな感じで合わせてみるのも面白いのではないだろうか?ウチにピカソが来たらおすすめするスタイル。とか……。そしたらこの歪んだ世の中が少し面白くなりそうな気がする。ハリと厚みのあるコットン素材で裾が長めのシャツ。袖が深くスリットが入っているので中に着るもによっては見せれる。手袋を見せても面白い。ボタンを留める留めないで表情が変わる。その時の気分でどーとでも変わる事ができると思う。洋服、いや、ボタン1つで。
彼らのコレクションに対するコンセプトがあって、それに沿ってつくられている。”同じ素材で作られた服がそれぞれ違う形に変形している…..”と書かれていた。このシャツもその雰囲気を感じれる1着だと思う。コンセプトを拝読して、私はイギリス人のカロという彫刻家を想った。ミニマムで人体的な作品だ。とファッションはトレンドを作る事もあるが、デザイナーが何を表現しているのか?と知ることで得ることも多い。服として作られたそれを所有し着る事まで出来るのだから、なんと贅沢なんだろうといつも思う。襟が変形していてセーラーっぽくも見えるバランスがユニークで生地とのギャップのあるおもちゃみたいな、ボタンが付いている。生地がハリのある分厚いコットンで羽織と呼んでも良いくらいではないかな?襟だったり袖だったり裾だったりあらゆる場面から観るのが面白いバランスで着れるシャツ。
ニットのブルゾン、カーディガンの様に少し肌寒い時に羽織れるし冬にはインナーとしても使えてとても便利なアイテムでもある。この手のニットは20代の頃好きでよく着ていたが、最近は見かける事もなく見つけた時はテンションが上がった。元々米軍のインナーブルゾンとして使われていたC-2がモチーフ。インナーなので体にしっかりとフィットする。でも素材の柔らかさや伸縮性もありキツく感じる事はなく、むしろ心地が良くとても暖かい。素材はV-NECKと同じ英国のシェットランドウール(スコットランド北部のシェットランド諸島の羊毛)。キレイ過ぎないこの抜け感が丁度良く、色々な組み合わせを楽しめそうだ。
セーターと聞いてまず思い浮かぶのは英国のシェットランドウール(スコットランド北部のシェットランド諸島の羊毛)。Slopeslowはそのシェットランドウールの糸を強撚(糸をねじり合わせる)し、ヴィンテージのミリタリーセーターのあのガシッとした感じをデザインと共に再現している。ミリタリーのセーターは抜群の雰囲気で格好良いが、硬くて重い。そしてチクチクが余計に気になり結局箪笥の肥やしになることが多い。今回の素材はその空気感を残しつつ、限りなくチクチクしない様に仕上げている。サイズバランスも良く、快適な着心地。そして着れば着る程馴染んで柔らかくなる。スウェットの様に着込んで味を出したいと思えるセーターだ。
アンのパンツの中でも少し細身のデザインのONE TUCK TROUSERS。今回の素材は強撚ウールとポリエステルを組み合わせた畝のように見えるカルゼ組織に織り上げたツイルで、ドライな質感と程良いドレープの効いた素材。ベージュにグリーンのラインが入ったブリティッシュなチェック柄は冬のニットやコートとも相性が良い。柄物は案外合わせ易いし、ちょっと物足りないなと思う日の気分を変えてくれる。持っているととても便利なパンツだ。
今まで素材違いで何本穿いてきただろうか。ブランドが始まって以来、自分の中でもずっと定番であり続けているプルパンツ。素材が変わると印象が変わるのも面白い。例えばコットンならチノパンにしか見えないし、クラシックな素材だとスラックスに見える。同じデザインでも違う気分を味わえる。そして1番の特徴はベルトレス、名前の通りアジャスターを前に引っ張るだけでウエストを締める事ができ、緩める時は金具を後ろに引くだけ。イージーパンツのような快適さも兼ね備えたパンツなのだ。今回の素材は強撚ウールとポリエステルを組み合わせた畝のように見えるカルゼ組織に織り上げたツイルで、ドライな質感と程良いドレープの効いた素材。クラシックに見える素材は冬のニットと相性が良い。
ナイロン素材のパンツ、持っているとこれまた便利でクラシックなジャケットにも合うし、頑丈で何も気にせずガンガン使う事ができる。しかしよく目にするのはやはりアウトドアブランドの物でキャンプや山登りの時に使うには必要不可欠だが、普段使うには少し細過ぎたり、こんなにポケット要らないけどなぁと思ったりもする。アンから届いたパンツは最近定番で展開しているイージーパンツ。細過ぎず太過ぎずチノパンを穿いている感じによく似ている。ウエストもゴムとドローコードで快適、今回は裾にもドローコードがあり気分で変化を付けられるのも楽しい。再生ナイロンのECONYLをLIMONTA社が織り上げたナイロンツイルは肌あたりも滑らかで革靴は勿論、スニーカーでも上品にまとまりそうだ。
何年か振りにボーダーの気分。気分だったからなのか、面白いものがいくつか見つかった。その中の1つがアンのロンT。いつも定番で使っている自宅で洗えるウールのボーダー。くすんだ青がとても印象的で、強調する事もなく自然に馴染んでいる所が気に入った。身幅はたっぷり、着丈は長くない。肩は少し落ちるバランス。大き過ぎず小さくもない、一枚でもインナーでもちょうど良い。そんなちょうど良いと思えるアンの洋服は常にクローゼットに並べておきたくなるのだ。
茄子紺をもう少し濃くした様なあまり見ない種類の目が冴える青。ラムズウールは生後6ヶ月未満のメリノ種、普通のメリノウールと比較すると柔らかく感じ、ソフトな触感なのでチクチクもなく素肌に触れても余程敏感でなければ大丈夫でしょう。ネックはガンジーセーターのデザインで横に少しだけ広い。サイズはフリー、肩は落ちるので肩幅が広くても狭くてもあまり関係なく、袖もリブで止まる。長く感じる場合は一折りすれば良い。そして軽いので全くストレスを感じず快適な着心地なので着る機会が多くなりそうな気がする。スウェット感覚でラフに着ても、どこか品を感じるニットだ。