定番で作り続けているイタリア産のウールを使ったカットソー。先染の糸でボーダー柄にしたアンのオリジナル生地で自宅で洗えるウォッシャブルウール。イージーケアで耐久性もあり、それでいて快適な着心地。選んだ色は馴染みの良い、新色のグレージュとアッシュの配色。ウール天竺のドレープや光沢もあって、ボーダーでもカジュアルになり過ぎずアンらしさを感じ易いモデルとも言える。そろそろ1枚で、寒くなったらジャケットやシャツのインナーに。
生地の動きがなんだか良いなと感じたアンのシャツ。素材を聞いてみるとウールフランネルでしかもSP140Sだそう。どうりでトロトロで触り心地が良い訳だ。肌に当たっても決してチクっとする事はなく、むしろ素肌に着たいと思えるくらい着心地が良かった。そして青が日焼けし褐色したようなFADE BLUEがすごく気に入った。”クセのない制服の様な雰囲気”をイメージしてデザインしたこのシャツは偏る事なく、いつもの洋服にすんなりと馴染んでくれる。秋は一枚で、冬はジャケットやカーディガンやコートを上から着る。シャツは下着、というのを体現出来そうな位、着頻度が上がりそうな気がした。
ウエストの両脇にあるアジャスターを引っ張るだけでウエストの調整ができるプルパンツ。今回はベイカーパンツとペインターパンツをミックスさせた様なデザイン。素材は80’sのいなたい(素朴な感じ)ポリエステルのパンツをイメージして製作したウールとポリエステルのトリコチン。僕が個人的感じたのは当時のパンツはもう少しカリッとしていて、この素材はトロッとしている。ウールが入る事で独特なドレープが生まれ土臭さと上品さが何故か両立している。いなたいけどいなたくないパンツではないでしょうか。
Jamieson’sはご存知ですか?スコットランドにあるシェットランド島で羊を育て紡績して染め柄を組み編んで販売する工程を全て自社で行なっている会社だそうです。そのJamieson’sとKota Gushikenとのコラボレーションニットです。Jamieson’sを知っておられる方なら”らしいな”と思わせる柄の組み合わせでトラッドな雰囲気だけど、本来なら裏にくる側が表に出ている。と思ったら、袖口と裾の部分は本来の表側が出ているのがユニーク。茶色にピンクに緑、黄色に赤に水色….(何色使われているんだろう?)複雑な柄でボーダーが作られていてハッとするほど綺麗いで、ネックが少し広くなっている感じがちゃんとしてなくて良い。オリジナルのタグがなんとも可愛からどこまでもとっておきなニット。古着のデニムなんかを合わせても良いのだか、トラッドに寄せるのも良いよね。
今回のポートレイトはエゴンシーレ。力強いタッチで実際より大きい印象を脳裏に焼き付けるそんな魅力的な絵をウールに落とし込みそれを縮絨して大胆に縮ませている。その工程で柄が少し崩れ、複雑な色が混ざって出来たベースと鬼灯を思わせるオレンジが浮き上がっている。ムニャムニャってなっていてこの縮絨した技法とKotaGushikenのシーレがとても合ってワイルドで繊細で可愛い。ぎゅっと縮まったウールはスウェットのように心地よくて暖かい。最終的になんとも優しくあったかい気持ちになるニットです。
古い物を忠実に再現し、生地や色を変えたりと軍パンからインスピレーションを得て作られたパンツは沢山ある。デニムと同じ位、敬意を持って沢山穿いてきた事もありとても好きな洋服の1つ。Omar Afridiの軍パンは肉厚なウールヘンプのヘリンボーン、総裏、いくつかの軍パンが相まった様なデザイン、立体的なパターンでとてつもなく満足感のある軍パンらしくない軍パンだ。色はSMOKE GREY、ベージュのようなグレーのような、カーキのような。曖昧な色目が主張しすぎず、軍パンのあの土っぽさをクリーンにしてくれている。シャツにセーターに、少し短めのジャケットやレザーのアウターなど、どうやって着ようか。と、楽しい想像ができるTOTEM CARGO TROUSERS。
ベスト?洋服みたいな体と一体化したようなバッグ。生地はカーフレザーを使用しとても柔らかく体に沿い持ち手は1本で肩に掛ける事を想定されたデザイン。幅は広いので肩にかけた時はとても楽で負担がない。スッと出し入れできるポケットとボタンがついたポケットが外側に2ヶ所ついているのだが、シルバーのボタンがアクセントになっている。新しくセレクトしたlea bobergの少し肩の力を抜いたセットアップなんかを着た時に引き締めてくれる感じがすごく相性がよく気に入っている。それに、メガネとかアクセサリーのようにその人の顔となるアイテムが存在するが、このレザーバッグもそんな顔のような存在になるんじゃないかなと、誰の新たな顔となるのか楽しみしています。
グラデーションに染めたウール糸で作られたニットはフェロー島の自然をイメージしたそうです。30色もの色を異なるピッチで染めているらしく、編んでいくと色彩がランダムに交わり、とても幻想的で美しい色合いに。エクストラファインメリノウールに防縮加工をし、手洗いも可能なウォッシャブルウール。しっかりしていて少しシャリッと。肌あたりも良くチクチクもない。視界に入った途端、目が離せなくなったグラデーション。沢山の色が使われているので、様々な色の洋服との組み合わせを楽しんでください。
使い古したヴィンテージのデニムをイメージし、パウダーデニムという特殊な加工を施したシャツのようにクタクタなジャケット。デニムに起毛をかけて、さらにBALL WASHを施し、製品後にさらにもう一度。とことん傷みつけてこのジャケットが完成しました。それでもびくともしない強靭なデニム生地。近頃シャツなどに使われる生地をジャケットに見立てる、シャツみたいなジャケットが重宝している。このTOFU DENIM JACKETは生地が柔らかくデザインも相まってシャツみたいに着れる。よく見ないとわからないが身頃と袖が続くヨークは生地が横向きに使われていてユニークだ。そして可動域が広く動き易い。生地が柔らかいのでごわつく事もない。これも言わばシャツみたいなジャケット。これからはTシャツの上に着て脱ぎ着できるし、いよいよコートが必要なくらいの寒さになったらこの上からコートを着ればライナーの役割を果たし、前者の様に重宝するジャケットになるのではないでしょうか。
『ウールなのに止水ZIPって。でもここがシルバーだったら良さが半減しそうですよね。』とお客様。元の用途とは別の用途を見立てるデザインだからこそ成立している気がする。それは造形的にも機能面でも。前横後、どの角度から見ても可愛らしい丸みと少し短めの丈。フーディやニットやシャツやカットソー、どれを合わせてもさまざまなバランスで楽しめる。そして軽くて暖かくて・・・。寒くなるのが待ち遠しい気分になった。
リズムよく並んだスナップボタン。開閉はスムーズで感触や音が良い。クラシックなテキスタイルにそんなボタンを使った違和感が面白いと思ったシャツ。ウールとポリエステルとナイロンが合わさったブラウンのチェックと凹凸のある素材が秋を連想させる。素材自体がとても気に入ったので、シャツとベスト、スカートを選びました。少しブラウン味のあるトラウザーズ、色の落ちたデニム、ちょっと綺麗なスラックス。色々合わせるのが楽しそう。1枚だけでも主役になれるOmar AfridiのA SHIRT。
店主やお客様が穿いているのを見て、子供の頃、姉が好きだったチェッカーズ(知らない人は調べてください)をよく分からないままに一緒に見ていたらチェックのスカートを穿いていて、わぁ〜可愛い。と思ったのを思い出した。現代の私はスカート、ワンピースやパンツという選択肢が多い。しかしながらINSIDE MY GLASS DOORSの男性はほとんどの方がパンツ一択になっている。男性だって選びたいよね。造形的には素晴らしいから、お店に並べていると惹かれる人が多い。初めは冒険心から試着してみる。あれ?意外といけるんじゃない?てなる。すぐにカッコ良いんじゃない?に変わる。で、案外あっさり特別な事ではなくなっている。普通にカッコ良いし新しい事をするってドキドキもするけどワクワクもしませんか?秋だしね。