ブロックプリントというのは人がハンコのようなものをペタンペタンと生地に押してプリントしていく。人が行うので、少し掠れたり絶妙にずれていたりするのが温かみを感じるのだが、そこにところどころ刺繍がされているので2次元の世界に立体感を現れる。生地は薄手のコットンで風が抜ける。涼しい。一定のリズムでプリントされているので、合わせやすいと思う。何か楽しいことないかな?と携帯見ていてもきっと満足いかないけど、思考停止状態で見続けている事がある。その状態より、このようなシャツを着た時の楽しいには勝てないと思う。その楽しいをずっと味わって欲しいなと思う。大人の皆さん、その”楽しい”最近味わってますか?
お店をオープンさせてから長い間パンツ専業のブランドがあったらなぁと頭の片隅にあり、アンテナだけ張っておけばいつか出会うだろうと考えていました。そして昨年、出会ったのがSpomenikでした。クラシックなトラウザーズにパッチワーク。聞くと工場で廃盤になって使われなくなった生地や洋服を作った後の余った生地など、それを再利用しているそうです。日本が作る生地はとても素晴らしいものばかりです。しかし100%それを使い切るのは難しい。洋服を販売する僕たちにとってもそこは常に考えている部分でした。僕たちがSpomenikを販売する事によってその素晴らしい生地を無駄にしない事に繋がるのではないか。そう考えました。実際に着用すると、ハッとするような感覚。とても気分が上がるパンツでした。まずは店頭にてご覧ください。
丈が絶妙に違和感があり、横から見たら立体的になっていて、これも引っ張られたみたいな違和感がある。生地は見た目と反して薄く心地がよい。そして程よく緩い。日常にはそれだけを聞くと不快でしかない音があるが、何かと混ざることにより心地良く、中毒性さえも感じるほど聴きたくなる音というのがある。イエローペッパーというほとんど日本で流通していないそうだけど、すごく辛い。それと洋梨と色々混ざったソースを味わった。一見相反するものを絶妙に調理すると、それはどっかに飛んでいきそうなくらい美味しくなる。それらは、音を作る人や料理を調理する人たちにより私たちは新しい世界を知る。Omar Afridiもそれと同じで、そのようなバランスを教えてくれる。後は、何かを少し足したり引いたりして春夏楽しんでほしい。
ユニフォームから始まり軍用、労働着としても親しまれたヘンリーネック。当時の雰囲気が好きでほぼ毎日ヘンリーネックを着ていた時期がある程好きな洋服だった事もあり、オマールのヘンリーを見た時は自然と手に取っていた。コットンのワッフルニットはとても柔らかく、気持ちが良い。裾は二重で重みをつける事によってたっぷりした身幅のドレープが感じやすい。前立てはウールベースのヘリンボーン。ボタンはスナップボタン。ヘンリーネックの土着的な雰囲気と無機質さが混ざり合う事で新しいものに見えた。
程よくクタクタのヴィンテージのデニムのワークコートを(体系よりでかいサイズ)ガバッと着ていた女の子を昔、見た。中と外を完璧に合わせた感じではなく、とにかく毎日来ているのかな?ってくらいの雰囲気で馴染んでいた。とても可愛かった。別に柄の長襦袢をガウンの様にズルッと着ているのを見たことがある。薄いモノの上にガバッと着ていて妙にかっこよかった。その2つの記憶が掛け合わさった感じのコートな気がした。要するに、ずっと付けいているアクセサリーのような時計やメガネのように外に出るときにガバッと羽織る行為を楽しむ為のモノになるんじゃないかと。で、長く長く着ることにより、それはどんどん自分のモノになり、ヴィンテージのコートとか伝統的な長襦袢ではないけれども、そんな感じになるんじゃないかなと。そんな、自分の一部にみたいになる洋服を探している方がいれば、是非とも羽織っていただきたい。薄めの8オンスで重くはなく”よいしょ”って言わなくても羽織れくらい。丈は長襦袢とはいかないけれど長め。でも長襦袢のように細めで上からもう一つコートも着れそう。なんだかしっくりいかない時はこれを上から羽織っちゃえば意外としっくりいくほど身が隠れる。
2025年2月15日(土)-22日(土)12:00-20:00 (定休日 火,水,木) 丼池繊維会館2F 203号室 Peoplecare.Planetcare.にて備前焼窯元・宝山窯の森敏彰氏の展示販売を行います。Peoplecare.Planetcare.の旧閑谷学校のロケーションをイメージした香りのキャンドル”OLD SCHOOL”の器は森敏彰さんが1点1点手作りしています。
パイロットパンツから着想を得たethan。どうしてもごちゃごちゃしてしまうデザインだとは思うが、全くそんな風に感じなかった。緻密に計算されたデザイン、シルエットも素晴らしいパンツだ。何より生地が気に入る。最近好みのヘンプが使われていて、コットンと掛け合わせている。触るとヘンプの硬さが中和されているような柔らかさ。数日履いてみるとさらに硬さが取れ、雰囲気の良い特有のシワが入る。まるでフランスのアンティークリネンみたいな生地だと感じた。
色、生地。軽やかさがあるコート。なんだか襟を立てたくなる。
今でもたまに無性に着たくなるKota Gushikenと出会った時に作ってもらったモナリザのセーターを着る。それをインスタグラムのストーリーに上げるとパリにいる本人から『懐かしいですねw、実家で編んだのを思い出します。』とメッセージが。当時買ってくれたお客さんは今でもよく着てくれている。そのことを伝えると喜んでくれていた。上からクルーキットのジャケットを羽織り、daisuke tanabeのethanを穿いた。
『このコートには短パンを合わせたいんですよね。』と言われていた。なんだか怪しい雰囲気になるのではと思っていたが、やってみると案外良いなと。もちろん裾の長いパンツにも合うのだが、ロングシャツを着ているような、スカートを穿いている時の感覚に近い気がした。合わせられる幅が広がった気がして、見た目はシンプルなコートなのに、奥が深いコートだと思った。シャツにも出来そうな薄手のパリッとした軽いコットン。まるで肩パットが入っていたヴィンテージのコートをお直しでパットを抜いたような肩の大きさとアームの広さ。袖を通すと見た目よりも空間があり、楽な着心地。襟裏とポケットの袋は型押しのウルトラスエード。動くことで見え隠れする、そのさりげなさ。コートはもはや脱ぐ為にあるんじゃないだろうか?って思う。昼間はシャツ1枚で大丈夫だが朝晩は冷える。そんな時にライトなアウターが必要になるわけで、裏地が見え隠れするその脱ぐ所作みたいな、そんな仕草の中にウルトラスエードの異素材が在るというのがなんとも粋な気がする。というわけで、僕たちが1番好きな春コートの季節です。