デザイナー大浦雲平が2013年よりCLOUD LOBBYを立ち上げ、現在は東京とパリを拠点にクリエーションを展開する。[CLOUD=雲]彼の名前の一文字。[LOBBY=空港のロビー]人が行き交う場所。旅をする服がテーマでブランド自体が旅をする。そんなイメージで展開されている。
歳老いた時に使い古したこのジャケットを着ている自分が想像出来て・・。ご購入頂いたお客様が仰られてた言葉ですが、そんな洋服に出会えるって凄く羨ましくもあり、このジャケットが似合う歳のとり方をしたい!そう思いました。
動いていると暑くなるし、じっとしていると体が冷えてくる。気温の変化が激しい春は脱いだり着たりする回数が増えるから軽くてパッと羽織れて、小さく畳める洋服があると便利だ。それはアウトドアウェアが1番近いかもしれないが、天然素材に拘る山内が提案するのはストレッチコットンに超塩縮加工と撥水加工を施した素材。それはまるで化繊と間違えてしまう位シャカシャカっとしていて塩縮とは思えない表面の滑らかさに驚いた。そしてミニマムなデザインと丁寧な作りも良い。山内のシャカシャカは品があって都会的だ。
デニムのようにガンガン使えて屈強な、それでいてフェードしていった時のグラデーションが美しいヘンプダック。様々な所にリヴェットで補強され、無骨なイメージのあるダブルニーのペインターパンツ。COMOLIだからなのか、そんなに無骨には見えず、穿いてもそれを感じず。革靴とも相性が良い。長く使えば使う程、柔らかくなって色も変わり、少しずつ自分のものになっていく。その過程も楽しめるだろうし、変化していく洋服はなんとも魅力的だ。
昨晩の天気予報によると明日の天気は”春を感じる”気温になると言った。その時は聞き流していたけれど、確かに気温が上がっている。昨晩頭の中でもう冬の格好も終盤だから、最後にチャコールの薄手のタートルに深緑のパンツを穿こうかなと想像したのだけれども、全く気分が追いつかず違う”色”が着たくて仕方がなくなった。
定期的に気分が回ってくるのか、長らく着ていなかったけど最近よくベストを着るようになった。ちょっと物足りない時に付け加えて、色々な洋服との組み合わせを試してみたり。それも楽しい。リネンとラミーのヘリンボーン素材で、インクとお茶で染められている。ほんのりの茶味がかった良い色。そして麻とは思えない程ニットみたいに柔らかく素肌に着たいくらい気持ちが良い。これから入ってくるCOMOLIやun/unbient、Kota GushikenのノースリーヴやOmar Afridiのタンクトップを中に着て夏を過ごすのも良さそう。
ジーンズと聞くと、頭の中にはあの形が思い浮かぶ。それはジーンズの長い歴史の中で刷り込まれていったものだろうか。それを心から敬愛しているし、憧れもある。誰もがきっとそのイメージを打ち破る事が出来ないのかもしれないが、型にとらわれず自由な発想で挑戦的な物作りをしているのが台湾のPROJECTbyH.。初めて目にした洋服が彼らの作るジーンズだった。どこか懐かしさもあって新しい。こういうのが穿きたかった、そんなジーンズだった。今回は10ozのセヴィッチデニムのブラックの新型。穿き込んでいくとグレーにフェードしていき経年変化が楽しい色だ。前回のEDENと比べると太さはあまり変わらずテーパードが強めに掛かっている。そしてカーブしたパターンで立体的な作りだ。セルヴィッチが後ろにくる様に計算された設計、裾にまでセルヴィッチを縫い付けるなど、今回も見所が盛り沢山のパンツ。10ozと軽く動き易いので夏でも充分着用出来るでしょう。
毎日使うから丈夫である事、作業に適した作りである事、そこだけ考えていれば何だって良いはずだけど、どこか美しい。作業着なのに着ると気分が高揚する。それは作り手の美意識からなのかわからないけど、ヨーロッパのワークウェアはそんな物が多い。70年代フランス。化繊が混じったインディゴデニム。コシがあり、滑らかな触り心地はいかにもフランスらしいデニムだ。裾の両サイドのゴムが中々強力でジップを上げればキュッと締め付けられる感じ、この感じが久しぶりに良い気がして。中にシャツを着てちょっとタイトな感じで羽織って、太いパンツを穿いてみる。丈がそんなに長くない、このバランスが絶妙なワークブルゾン。
洗練され、もうこれ以上これ以下もない完成したデザイン。自身でも何枚あるか数えてみないとわからない位所有している昔から好きな洋服の1つ。モールスキン、コットンサージやインディゴリネン。素材や年代が違えば全く別物にも見えるのも面白い。あまり見かける事のない当時肉屋のユニフォームにもよく使われていたオフホワイトのコットンヘリンボーン、年代は60年代。明るい色のシャツやTシャツの上に羽織ると春らしい気分にさせてくれる。着用や洗濯を繰り返し、数年後にはどんな表情を見せてくれるのか、楽しみでなりません。
古いものだろうが新しいものだろうが意味のある(あった)洋服だという事には変わりはない。一つの洋服に出会うという確率は決して高くはなく、それは偶然だったり必然だったり。そんな一期一会の出会いを楽しめるのがLILY1ST VINTAGE。フラットな目線で是非選んで欲しいと思っています。2/23(水)から店頭に並びます。是非お越し下さい。