私の手にはAVMのAbracadabraというリングがある。ゴールドのリングに表面にシルバーでAbracadabraと描かれていて高さはあるが薄い。初めはなんだか大人っぽいなと自分の指に馴染めずにいてぎこちなく感じていたのだけれど、歳を重ねて少しゴツッとした手に馴染んできた。Abracadabraは色々な意味合いがあるけれど、私は一つの説が好きだ。病気や災難に対して有益な精神的救済を発動する魔法の呪文として使われいたらしい。私たちが『イタイノ イタイノ トンデユケ〜』と言われて(あるいは言って)いたように、『アブラカタブラ』は用いられていたようだ。
私の手には、ほぼ毎日決まった数本のリングが付けられている。全て思い入れがありそれはまるでお守りのようだ。ないと不自然で仕方がなく落ち着かない。
ガラスドノウチ#31
AVM DESIGN ROOM in INSIDE MY GLASS DOORS
2022.12.23fri—12.26mon
数あるサンプルの中からお選び頂き、サイズを測ってお作りできます。ご来店お待ちしております。
2013年に作られたRythme。そこからほぼ毎日付けている。流石に10年近く経つと付けていないと違和感を感じるようになった。自分にとってはすでにお守りの様な存在になっているのかもしれない。デザイナーが根室の海岸で拾った鯨の肋骨に触れながら着想を得てデザインされたのがこのRythme。不規則に見えるカーブはとても美しく、不思議と手首に心地良くフィットする。そして時計との組み合わせを考えるのも楽しい。個人的にとてもオススメなモデルの一つです。こちらも当日ご覧頂けます。
暖かい部屋から出た瞬間の肌を刺す様な寒さ。初めはそれが心地良く感じる時もあるが、時間が経つとやはり寒く、巻物が必要だと感じる。suzusanのカシミヤは本当に暖かく柔らかい。内モンゴル産の手織りのカシミヤは使う程に柔らかく馴染み、心地よさが増していく。染めは手筋鎧段絞りでランダムに入る直線が美しいデザイン。程良い厚みで歩く時は一重で十分暖かく、自転車やバイクに乗る時には二重にクルクル巻いて。冬だからこそ、鮮やかな色を纏う事、それは寒さにも負けない位気分が高揚するのです。
毎日引っ掛けているAVMのHOOK。PROJECTbyH.のパンツのループにキーリングを引っ掛けたい、と思った事がきっかけだった。(HOOKについてはこちらをご覧ください。)色んなパンツに試してきたがベルトループには勿論、ループが無ければ直接引っ掛けて。さらに鞄のポケットにも。基本的にどのパンツにも使う事ができた。必要な時はサッと出せるから使い勝手も良い。刻印の意味を伺った時の『引っ掛かるキーが落ちない様にと、アンテナを張っておくみたいな意味で彫りました。』・・・その言葉がとても印象に残っていて、ふとした時にこのキーリングを見るとその言葉を思い出し、頭の中で考えている道筋の軌道修正をしてくれているような気がしてならないのです。
23日からのオーダー会では、HOOKのオーダーも可能です。数に限りがございますが現品と私が使用しているサンプルもご覧頂けますので、ぜひお越し下さい。
-BRITISH WORK TROUSERS 1950’s-
鞄を持つこと、それは荷物を入れる為でもあり洋服と同じ様に気分を上げてくれる。洋服との色合わせでコーディネートをしたり日々変化する革の雰囲気を楽しんだり。ただの道具としての鞄ではなくて、常に楽しめる鞄を使う事が重要でTochcaの作る鞄はどれも使っていて楽しい。これでもか!とリヴェットを沢山打ち込んだとても頑丈なトートバッグ。打ち損じは出来ないのでかなり神経を使うそう。持ち手は短いですが、荷物を入れて持った時に重心がブレない絶妙な長さ。肩掛けする事を完全に排除し手持ちのみに特化する事によってこのトートの快適さが生まれている。小ぶりなminiサイズは普段使いにちょうど良い。
削ぎ落としたデザインやシンプルな使い方が魅力の内縫い折財布。ジップは内側、折り畳んだ状態だとステッチすら見えないミニマムなお財布。ジップを開いてお札を入れて、カードを突っ込んで、小銭を入れるだけ。(小銭を入れるとコインの跡が革に残るので、別にコインケースを持つのも良いです。)革はリバースレザー、本来は床面(裏)を表として使う革をあえてそのまま使っているので、リバースのリバースという事だ。内縫いでステッチが表に出ない作りなので触り心地が良い。気が付くといつも触ってしまう程。使い始めはふっくらしているが、使い込むと収まりが良くなる。そして艶が増し、経年変化を存分に楽しめる。