素肌に着たい、と思える程滑らかで気持ちの良いシャツ。触れるだけでも上質さが伝わってくる細番手で高密度なイタリアンコットン。大きさが異なるギンガムチェックを用いて、一枚のシャツ毎に柄域が違うパッチワークを丁寧に手作業で行い、染色にはお茶が使われている。ほんのりとブラウンが全体的に優しく彩られ、日光で見ると何とも上品なゴールドに見える。ボタンホールはシルク糸で手縫い、ボタンは古い貝ボタンが使われており、時間を掛けてゆっくりと、丁寧に作られている事が伝わってくる。『今までで1番納得のいく仕事ができた』とオリバー氏が言われていたシャツ。届くまでどんな雰囲気なのか全くといって良い程わからなかったけど、荷物を開けて取り出した時の高揚した気分はとてつもないものだった。お店に並べられる事がすごく嬉しいシャツ。是非皆さんにも見て、着て楽しんでもらいたいオリバーチャーチの傑作です。<br>
新しくパンツをデザインしたから見て欲しいとオリバー氏から連絡があり、フランスから送ってもらい早速穿いてみると履き心地の良さ、動き易さ、シルエットの良さにビックリ。すぐにシャツと一緒にオーダーする事を決めた。程よくゆとりがあり、少しテーパードしている片ポケットのワークパンツデザイン。素肌に触れる部分がとても心地良かったので裏返してみるとコットンの総裏だった。今から50年〜70年前のフレンチコットンリネンをボタニカルダイした生地は唯一無二の存在感がある。フロントはボタンフライ、ボタンはマザーオブパール、ボタンホールはシルク糸を使い手縫いにて行われている。『もう何だかわからないけど、とんでもないですね。』ご購入されたお客様のそんな言葉が1番正しいかもしれないと思った。
暖かいコートを着てデニムを穿き、ウールソックスにブーツ。冬になるとブーツが履きたくなる。しかし、レースアップは着脱に少し時間がかかる。その点ジップのブーツはスリッポンの様な手軽さもあり使い易い。今回の新作はセンタージップ。引き手は『おもちゃ感を出したかった』とナットでのお手製。上質な革とのアンバランスさがとても気に入った。レザーはオイルたっぷりなナッパレザー。しっかりと育っていきそうな味わいのある質感、そして柔らかさもあり初めから足馴染みが良く、優しく包まる履き心地。登山靴でよく見られるノルウェイジャン製法で水の侵入を防ぎ、ソールにはヴィブラム社のファイヤー&アイスで濡れた地面でも安心だ。単品で見ると無骨なワークブーツの様な趣だが、足を通すとスマートな印象に変わる。見た目と履き心地のギャップがsonomituらしい靴だと思う。
無駄のないデザインと足がすらっと見えるパターン。その使い易さからつい手に取ってしまうのが5PKT TROUSERS。古い時代のワークパンツを思わせるずっしりとした重みのある太畝、冬はその重みが心地が良い。使い古した後の経年変化も楽しめる素材。深みのあるネイビーは光のあたり具合で青みがはっきりと感じられ、とても奥行きのある綺麗な色である。スニーカーや革底の革靴ですっきりと、ブーツで迫力を出しても良さそうだ。
古い時代のワークパンツを思わせるワイドでストンと落ちるシルエット、そしてずっしりとした重みのある太畝、冬はその重みが心地が良い。穿き込み甲斐があり寒い冬だからこそ楽しめるのがコーデュロイ。少しくすんだピンクはとても合わせ易く、違和感なく馴染んでくれる良い色だ。フロントの斜めにズレたデザインとおもちゃのようなボタン、素材とのコントラストが面白い。
ヤク100%。足を通した瞬間から体が喜んでいる様に感じる。柔らかく、フワッとしていて暖かい。古いションヘル織機でゆっくりと織り上げ、染色も天然で行い昔ながらの製法を再現し時間を掛けて作り上げたパンツ。家でも、外でもどこでも穿いて行きたくなる。ウエストの紐と裾には0番手の太く味わいのあるカディコットンが使われている。このヤクは瀬谷さんが実際に着て洗ってを繰り返した物を拝見し、まるでフリースの様に、あまりにも気持ち良くなっているのを見てお店に並べる事を決めた素材。長く使えば使う程、その良さを実感出来るパンツだ。
表情が美しいウールフランネル、一見綺麗なスラックスだが裾のゴムが楽しい。そのまま靴に入れて、前に出したり後ろに出したり。靴によって様々なバランスが楽しめる。昔のジャージを思い出し、少し懐かしい感じもする。
1960年(昭和35年)に諏訪精工舎から発表された国産腕時計の最高峰モデルであるグランドセイコー。こちらは通称45GSと呼ばれる手巻きのハイビートモデル、1968年10月に製造された個体です。グランドセイコーは「スイス製腕時計にも負けない精度の国産腕時計を生み出す」という命題のもと徹底的に精度を追及し、スイス・クロノメーター規格に準拠した独自の社内検定制度を設けるほどでした。初代グランドセイコーが発表された後もムーブメントの改良を重ねていき、この45GSは当時のトレンドでもあった高振動(ハイビート)ムーブメントを搭載したモデルです。10振動という高振動化により等時性に優れ、姿勢差、外乱の影響などに対してもより安定した高精度を実現しています。もうひとつ特筆すべきなのが44GSによって確立されたセイコー独自のデザイン理念である「セイコースタイル」を採用した外装デザインです。日本特有の美意識について見つめ直し、和の様式である「屏風」や「障子」などが歪みや捻じれのない平面で構成されていることからインスピレーションを受けて生み出されたデザインは、ケース、ダイアル、針全てにわたって平面を積極的に取り入れ、面と面のつなぎ目のエッジをしっかりと際立たせることでシャープな印象をつくりだしています。また「ザラツ研磨」という特殊な研磨方法を取り入れることにより極めて歪み少ない平面が実現し、見る角度により時計全体に美しい光と影の陰影が生まれます。
日が落ちると肌寒く感じるようになり、やっとニットや巻物が恋しくなってきました。suzusanの暖かくて優しいカシミアのニットやウールのカットソー。コートやシャツ。そしてストール。全て有松絞りを施し、とても美しい色合いばかりです。明日10月28日(金)より開催致しますので是非お越し下さい。ご来店、お待ちしております。
生地やデザイン、ボタンや襟の形。その一つどれかが欠けてしまうとこのコートでは無くなってしまう。それ程に完成度が高く、現代でも名品と言われているフランス軍のモーターサイクルコート。あまり考えて着るものではなくとりあえず羽織るだけで良い、そんな空気を纏っている。まだ硬さの残る上質なリネンダックのずっしりとした重みが身体に乗ると心地良く感じ、身体に馴染んだ頃にはもっと素晴らしい表情になっていると確信できるコートである。年齢を重ねてもさりげなく羽織っていられたらどんなに格好良いか、と想像している。
ハンティング用に仕立てられたコート。アームの可動域が広く、動かし易い作りになっている。取り外し可能なアンブレラヨーク付き。どうして古い年代のダック地はこうも魅力的なのだろうか。決して身体に優しくはない高密過ぎる硬く分厚い生地。それを敬遠する事もなく、着てみたいと思わせてくれる。自身が着る事によって硬い生地を柔らかくしていく過程や色がフェードしていく過程、何年先かわからない未来を今想像して楽しんでいられるからだと思う。でもそれは着る事によって必ずやってくる未来でもあり、そんな洋服はいつまでも大切に着ていたいし、出会えたら良いですよね。