藍、インディゴ。その言葉だけで惹かれてしまうのはなぜだろうか。使っていく毎に色の変化が目にみえ自分だけの色に育っていく事は洋服を着る上で他にはない楽しみ方でもある。遥か昔から僕たちには馴染みのある藍やインディゴ。それはもしかするとDNAに組み込まれているのかもしれない。コットンポリエステルのフライス。シャリっとした触り心地で涼しげな素材。ボタンレスのカーディガンの様な、羽織り。夏の室内は寒く感じる事が多く、着脱が簡単な洋服があると重宝します。出来るだけ黒に近付けたかったそうで、一点一点手作業で藍染をした後にインディゴを重ねたそうです。遠くから見ると黒、日光に当たると縫い目や所々に青さがほんのり感じられ、経年変化が楽しみな素材である。共生地のTシャツとのアンサンブルもオススメです。
このとろみは何だろうと触ってみる。品のある織り柄にカシミアのような柔らかさ、そしてシルクのような艶。それは触った事のない初めての感覚で。聞くとミルクのタンパク質からできた繊維らしい。動物性の繊維という事は天然繊維。とにかく、ミルクなのだ。羽織ると軽く、独特なドレープが美しい。そして素肌にずっと触れていたいと思うほど柔らかく、タンパク質だから肌にもきっと優しいはずだ。アームは少し太めに全体的にはボックスシルエット。seya.らしい細かな針目で丁寧な作りのシャツ。
これはコットンではない、と今でも思う。トロトロモチモチ。24時間ずっと肌に触れていて欲しいと思ってしまう位気持ちが良い。これが本来の綿だと言うのだから本当に驚かされた。綿はルーメンという真ん中が空洞になった部分が元々あり、糸を作る際に圧縮などによってその空洞が潰れてしまうそうです。その潰れた空洞を特殊な加工で復元しているのがthe besオリジナル素材のエイルスーピマ。さらに全ての工程で綿に極力ダメージを与えない様に作っているため、綿の本来の姿を体感できるTシャツなのです。
何だか雰囲気のある生地だと思って触ってみるとネップのある少しガシッとしたコットンで、そのネップが着古されてできた様な印象を受けた。(ネップ糸なのでもう少し節が大きいイメージでした。)紡績の段階でネップを作る珍しい紡績方法だそう。その不均一さが逆に自然に見えて、くすぐられる感じでした。生地は裏毛の裏糸のないものでスウェットよりも薄く、天竺よりも少し厚みがあり透けが無い為一枚でも着用でき、暑い夏には嬉しい。裾はバインダー仕様でゆとりのあるボックスシルエットながら締まって見える。ほどほどに、ちょうど良い白いTシャツ。
独特な鈍い光沢、それに引き寄せられるように手に取っていた短パン。話を聞くとインドで手織りされたシルクらしい。所々節があったり機械織では出せない手仕事だからこそ感じた魅力。日光や照明の当たり具合で少し茶色が見える不思議なシルク。厚みもありかなりしっかりしています。使っていくと生地のコシがなくなり、ヴィンテージのような趣になりそう。この夏、穿き込みたい短パンの一つ。ウエストはベルト、もしくはボタンで調整が出来るので、幅広い体系の方に対応できそうです。
スズサンのパンツはリサイクルナイロン糸のリップストップが使われている。リサイクルというのも嬉しいし、リップストップは薄いのに強靭な生地なので気兼ねなく使え、イージー仕様なのでリラックスして穿ける。ベイカーパンツのようなLポケットにサイドにはジップポケットも。スズサンの勝手なイメージからはアクティブな洋服が作られるとは想像していなかったので、とても新鮮に感じた。そしてそういった洋服には見られない有松絞り。スポーツ、アウトドア、ワークに伝統的な手仕事。その組み合わせがすごく面白い。
中に古着のTシャツ。SINCE Tを合わせた自分を想像するとにやけるし、柔らかい生地のシャツも良い。デニムか?ショーツも合わせたい。と想像したら無限大だし、会う人や出かける場所、朝の気分で選んで自分に寄り添えるアイテムをどんどんと追加していく。きちっと着たいなと思っていた時期もあったけど、実際羽織ってみたらその日の気分やお気に入りのTシャツやアクセサリーとかもう自由で良いんじゃないかな?と思えた。なんだろうね?この解放感は。と脱いでは着る、みたいなことを繰り返してる。きっとこのジャケットの生地とか佇まいとかそういうのがすごく良いからなんだと思えてきた。色々な悩みを聞いてくれて、その日の気分も合わせてくれて、ひとつ上に持ち上げてくれる感じもする。こういうジャケットって意外と持っていなくて、そういうのが欲しいなとか思ったらまずは試して頂きたいです。
あ、かっこよい。見た瞬間にそう思って、なるほどウルトラスエードだ。と触って知って。ポケットも可愛いねってなって。よし羽織ってみようってなって…..おっ肩!張っている!と思ったけど、見ている人たちは着ている自分よりそこは気にならないみたい。自分は肩がしっかりしている方だから、強調されるとより強調されるから困るのだけど、そうでもないみたいで、あれ?意外といけるというか、”この感じが良い”と得意気になった。見た瞬間にかっこよくて着たいなぁという気持ちが強かったから….いかり肩であるコンプレックスさえ、もう克服されたんじゃないかというくらい肩パットがしっかり入ったジャケットなんかも気になってきているから、凄い特効薬だと思う。近くのハンバーグ屋さんに久々に行った。いつも通り、スープが先に出てきた。そのスープを飲んだ時に。うん。美味しい。と口に出していた。その感じで、うん。かっこよい。
昔から4月に入るとショーツが穿ける。みたいな所があってそれまで暖かくなっていたとしても我慢して我慢して、満を持して穿く。そうすると解き放たれた感覚になり、快適さと涼しさが体に染み渡ってくる。そんな楽しみ方をしているショーツは今年も色々見つかりました。アンのショーツはイージートラウザーズのショート丈バージョン。コンパクト糸のコットンを高密度に打ち込み、横糸にフィラメントナイロンを掛け合わせたライトギャバジンは軽やかさと強度のある素材でアクティブにも使えるショーツ。ダルレッドというくすんだ赤色の雰囲気が良い。
テーラード型のシャツの様なジャケットの様な定番のデザインであるTHEIR SHIRT。どちらにも寄せられるので、使い道は普通の洋服よりも多くなる。女性がオーバーサイズで着用していた事に着想を得て新たにデザインされ、脇にポケットを加えてカバーオールの様な雰囲気にしたそう。今回はコットンウールビエラのタータンチェック。風通しの良いビエラにウールを加える事で膨らみを持たせて生地自体の強度も上がる。冬のイメージが強いタータンチェック。しかし軽やかな素材と淡い色との組み合わせがすごく自然に見えて、このTHEIR SHIRTに使いたいと思って選びました。
ワイドな軍パンデザイン。立体的なパターンや細かな作りなど、沢山詰め込まれているにも関わらず、スッキリ見える。初めて見た時はデニムだと思って聞いてみるとワックス加工した生地らしい。ワックス特有のベタっとした感じが全くなく、ライトオンスのデニムの様な感じで年中使えそうだ。裏を見るとブラウンの糸が使われていて、光のあたり具合でそのブラウンが見え隠れする。まるで何度も墨染をしたかの様な印象を受けた。穿き込むとその色が少しずつ前に出てきて雰囲気が良くなりそうな予感がした。柔らかくて楽なものも良いけど、使い込み甲斐のある素材を見つけるとやっぱり手を伸ばしてしまいます。
具志堅くんが熊本で手に入れたオランダの灰皿。その灰皿は花柄だったそう。だからなのか今回のコレクションには花柄が多い。花柄は元々僕の好みのモチーフでもあったので、靴下に飛びついていました。その花柄を大胆に使ったウォッシャブルウールのソックス。裏使いで柄の周りには糸がピロピロ出ていて表情が豊かになり立体的に見える。速乾性のあるウールソックスは年中快適でスニーカーや革靴から覗く花柄は1日を楽しい気分にさせてくれるような気がします。